フランスの市民性教育(201205)。

過日、フランスの市民性教育の実情を探るため、識者の
先生にお話を伺いました。

東洋大学 鈴木規子先生

先生は、ヨーロッパに軸足を置いた政治学者で、シティズンシップ
教育にも関心をもたれており、特にフランスをフィールドにして、
現地の学校を相当の頻度で訪問されています。

詳しくは、「企業秘密」ですが(笑)、その概要は以下の通りです。

①2008年度の学習指導要領で、「世俗化」(ライシテ)を
更に進めるように改訂されている。例えば、リセ(中等後期)
で「世俗化」教育を推進するように書き改められた。

②フランスの市民性教育の中核は、教科教育(公民)だけ
でなく教科外教育にある。例えば、CESCといった組織が
各学区に置かれており、学区で発生している様々な問題
を学区の校長先生他で構成されるメンバーで議論し、抱
える課題の解決のために学校(地域)ぐるみで教育的に
対処を行うシステムがある。
例えば、CESCは、「薬物」「飲酒」「肥満」や「多様性」など
の問題を取り上げている。

③生徒代表を養成する教育もフランスの市民性教育の一つ
の柱である。生徒代表を養成するのは、各学校に置かれている
「准管理職」的立場である生徒指導専門員。生徒指導専門員は、
生徒代表を選ぶ際の、立候補から公約策定、公約実施に至る
過程で事細かく関与する。選ばれた生徒代表は、成績を付ける
ことを目的とした学級評議会に教員と共に参加し、意見を述べる
といった活動を行う。

他に、どのような学校を回ればよいのか、誰に紹介してもらえば
良いのか、などについても事細かく聞き取りをしました。

「生徒代表」の役割を記したガイドブックなども存在しており、
興味津々です。

有権者教育研究の事例にもなりそうで、引き続き、情報収集に
努めます。

鈴木先生のレポートは以下のホームページからも見ることができます。

http://www.blog.crn.or.jp/report/02/061.html
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by yasuhirohashimoto | 2012-05-10 00:00 | 研究のこと | Comments(0)

福井大学教育学部の社会科教育学担当者が日々感じること、研究のことなどを気の赴くまま記しています。


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