ハワイ出張⑦。

ハワイ出張の最終日。まずは、ハワイ大学ロースクールへ。
ジョン・バーカイ教授から本日訪問する高校の概略と、mediation
を体験するプログラムを受ける。

紛争当事者とmediatorにそれぞれなりきり、シュミレーションする。
その際、紛争当事者それぞれが持つ情報について、とりあえず秘匿
しておく情報(個別面談の時のみ開示しても良い情報)と最初から開
示する情報が用意されており、mediatorは、ハワイ調停モデルと
言われる調停の段階を経つつ、双方がwin-winになるように合意を
作り上げていく支援をする。

まずは、mediatorによる「冒頭の陳述」。自分たちが、中立であること、
ボランティアであること、決定権を持ち合わせていないこと、ここで得た
情報は誰にも漏らすことがないことを、紛争当事者に伝えるところから、
始まる。

次に「紛争当事者の陳述」が行われる。紛争当事者は、前述した「最初
から開示する情報」のみを明らかにする。我々が行ったのは貸借問題
の調停。紛争当事者のAは、数ヶ月前にBに800ドルを貸したと述べ、
Bはそのお金をまだ返していないと述べる。そして、Aは、Bのオフィスに
行って、お金のことを尋ねたが、BはAに「帰れ」と言われたので、とても
憤慨したと述べている。一方Bは、一方にお金が無いときは気軽にお金
の貸し借りをしていたという。そして、BはAから2週間にわたって合計
500ドルを工面してくれたと述べる。Aはお金に困っている様子もなかった
ので、次期に返すつもりだったという。そうすると、Aが突然Bの事務所に
来て、金を返すように要求し、裁判にすると言い出した。などと述べる。

このような状況下で、彼らが秘匿している情報を含め、何とか情報を
引き出すために問いを発していく(open-endな問い)。これが実は、
かなり難しい。私はmediator役をしましたが、情報を出来る限り出させる
問いを発するというのは、相当の訓練が必要だと思いました。また、最終的
にはこの紛争を解決するための「落としどころ」を探っていく必要がある、
それを支援する、容易ではない、と感じました。

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ちなみに真ん中がmediator役、両端が紛争当事者です。
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by yasuhirohashimoto | 2012-11-17 00:00 | 研究のこと | Comments(0)

福井大学教育学部の社会科教育学担当者が日々感じること、研究のことなどを気の赴くまま記しています。


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