インディアナポリス・ポートランド出張②。

インディアナポリス二日目の様子です。



二日目は、Shotridge Magnet High School for Law and Public Policyを訪問しました。

同校は、マグネットスクールです。マグネットスクールとは、日本のSSH(スーパーサイエンスハイスクール)などのように一部の内容領域に特化(重視)した学校のことを意味します。O先生によれば、インディアナポリスには、数学と理科、芸術などに特化した学校が多くあり、その一環としてあるのが、法と公共政策に特化した同校になります。

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我々がまず拝見したのは、午前中の「ディベート」の授業。チャータースクールの教員の給与を上げるべきか否かに関連したビデオを見ていました。チャータースクールは教員給料がかなり高いのですが、なり手が少ないといった現状があり、それに対する対処をどうすべきか、といったことを今後議論するのでしょう。様々な学年の生徒が選択し受講する授業でした。日本ではまずこのような教員が関連する社会的問題を取り扱うことはなかなかできていないと思います。とても面白く参観しました。

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また同校は、学校に法廷を持っており、学校の校則違反をした生徒についてこの法廷で「裁く」といったこともしているとのこと。生徒が陪審になり、裁判官には判事経験者を用いて、退学を含む判断の経験を生徒にさせることによって、「ラーニングバイデューイング」になっているとのことでした。その際、メディエーションについても質問しましたが、制度として存在するとのことでした。

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午前中最後に拝見したのは「法学入門」の授業。14~15歳の子どもたちを対象にした権利章典や基礎法学的な授業。「法とは何か」といった法的な見方や考え方を教えるとともに、権利章典の基礎になる条文を取りあげて理解させる授業になっていました。いずれにして、アメリカ合衆国の通常の学校で行われるgovermentの授業とは分けて行われている授業で、同校の特色が現れている授業だと思いました。

昼食時間は校長先生や「法学入門」を担当した先生、「公共政策入門」を担当されている先生などとの懇談。歴史と結びつけて教えているが、なかなか生徒がのってこない実態を語って頂きました(遠い存在として感じるようです)。

午後は、判事を経験されている先生による居住の自由に関する講義、この講義は、2週間の間に環境法など様々な法制度について学ぶことができる授業のようですし、さらには、学校に所属するポリスオフィサーによる「刑法」の授業も参観しました。

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人種構成は黒人が多く、成績的には中ぐらいの学校のようです。将来警察官などになりたいと感じている生徒も多く在籍しているようです。

日本にはまずない学校ですし、もう少しカリキュラム全体を見て色々と質問してみたいと思いました。また、拝見した授業は「講義」型が多かったのですが、昼食時間のインタビューでは、「議論の技法」にも先生方は言及しており、いろんなタイプの授業を拝見したかったというのが率直な感想です。今後もう少し情報を収集してみたいと思いました。
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by yasuhirohashimoto | 2013-02-22 00:00 | 研究のこと | Comments(0)

福井大学教育学部の社会科教育学担当者が日々感じること、研究のことなどを気の赴くまま記しています。


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