いざ、鎌倉へ。

過日、横浜国立大学教育人間科学部附属鎌倉中学校の公開授業研究会に参加してきました。



同中学校は、鶴岡八幡宮の傍にあります。

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今回の公開授業研究会は日曜日開催ということもあってか、
学校現場の先生を中心にかなりの参加者数です。

今回拝見したのは、地理的分野の「身近な地域の調査」の授業。
同校は、「身近な地域の調査」の学習を「地理的分野の総まとめ」
と位置付けて、地理的分野や歴史的分野で習得した知識や概念を
活用する学習として、また、身近な地域への興味・関心を高め、社会
の一員として参画する力?の育成を目指しているとのことでした。

テーマは、「今後鎌倉は、世界文化遺産都市になるにあたって、どう
あるべきか」。MQは「世界文化遺産都市になることに賛成か、
反対か」。単元構成は、「自然環境」「結びつき」「環境問題」「産業」
「生活文化」「歴史的背景」「人口や都市・村落」「他都市との比較」
を視点に調べ、まとめていく、そしてそれを発表し、交流し合う中で、
MQの回答を考察していくといった流れ。本時は、発表・交流の授業
です。

授業を拝見しての感想です。

○一つ一つの視点で調べていくことについては個々の生徒は
資料・データを読み解き、図式化していました。ただ、その「根拠」
を基にした主張の組み立てが甘い、というか、2年生にはそもそも
難しいのではないか。
→「環境問題」を視点に調べた生徒さんは、鎌倉市のリサイクル
率の高さを根拠にして、世界文化遺産都市になって鎌倉に来る
人が増えても大丈夫だから、世界文化遺産都市になることに賛成
と主張を組み立てていましたが、リサイクル率の高さと鎌倉に来る
人の数が増えて(ごみが増える)こととの関連性は何か??
○調べる視点が「環境問題」に偏っていたこと
→橋本などは「経済」の視点をもっと調べるべきだと思うのですが、
そうはならないのは、中学生の「限界」でもあります。
○先生は授業を進める中で「交通問題」に焦点を絞ろうとしていた
が、「交通問題」の細かい話ばかりが生徒から説明されていて、
MQの回答のMAを考える上では他の視点を踏まえた議論もなさ
れるべきだった

こういった「まとめる・交流」型の授業は一つのMQだけで進めていく
のは難しいというのは前から感じていることです。生徒の反応を見て、
合いの手を入れていく、ただ、議論を深めるためには、深めるための
「別の問い」が必要になります。この「別の問い」が本授業でも必要だ
ったのでは、と思いました。
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by yasuhirohashimoto | 2013-03-11 00:00 | 研究のこと | Comments(0)

福井大学教育学部の社会科教育学担当者が日々感じること、研究のことなどを気の赴くまま記しています。


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