ベルリン出張③。

ベルリン出張の続きです。



連邦政治教育センターを訪れる。

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対応して頂いたのは、Christina Isabel Brüningさんです。

このセンターを訪れるのは二度目なのですが、場所も変わり、また、ヒアリング調査を
するのも初めてなので、楽しみにしていました。

日本の公民(政治)教育の現状に関連してグループに分かれてウェッブ図を作成する。

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日本の公民(政治)教育とドイツの政治教育の比較をしつつ、ドイツの政治教育の現状
についてレクチャーを受ける。

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レクチャーの内容を整理すると「制度学習」というよりも「政策学習」というイメージ。
リアルな投票行動ができるようになる、そのために小学校段階から、コミックなどを使って
政治学習を行う。さらに、論争問題について、例えば、原発の是非、アフガン問題、ドイツの
EU加盟問題など、たくさんの論争問題について自分自身がどう考えるのかをパソコン操作で
生徒各々が判断を行った後で、自分自身の判断がどの政党の政策に近いのかを学習する。
この学習は、0段階のpre-judgementであり、それを踏まえて、1段階のcontent
knowledgeで(論争問題)内容学習を行い、2段階のanalysisで新聞の分析などを行い、
(論争問題)分析学習を行う、そして、3段階のjudgementで政策評価を行い、また、0段階
に戻り、自分の判断をより精緻化したものにしていく、そして、自分自身が支持すべき政党を
明らかにしていく、こういった学習を繰り返すことで、政治教育を組織しているということでした。
この学習論が、連邦政治教育センターの考え方なのか、広くドイツの政治教育の基盤になる
考え方なのかを聞きそびれたのは残念でしたが、シンプルかつわかりやすい学習論だと思い
ましたし、政策と政党を結びつけているので、自分自身の投票行動をどうするべきかといった
判断に直接結びつけやすい、「政党イメージ」だけで支持政党を判断するのではなく、政策
理解、分析を踏まえているといった利点もあると感じました。また、「理論」的ではなく、より
「実践」的だと思いました。とかく「理論」先行に社会科教育学研究はなりがちですが、より
現場でも実践しやすく(もちろんソフトを開発しなければなりませんが)、「理論」的でもある。
こういった研究が必要なのではと思いました。

後、日本の場合、「政治的中立性」の問題が出てきます。ただ論争問題の選択に留意すれば、
日本の学校教育でも取り入れることができそうだと思いました。

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長時間にわたって対応頂いたChristina Isabel Brüningに感謝申し上げます。
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by yasuhirohashimoto | 2013-03-12 00:00 | 研究のこと | Comments(0)

福井大学教育学部の社会科教育学担当者が日々感じること、研究のことなどを気の赴くまま記しています。


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