法と教育学会(2013)総括②。

2013年度研究大会の総括の続きです。




本年度のシンポジウム(大会)は、「法教育と道徳教育の対話」をテーマに
取り上げました。

このシンポジウムでは、「法と道徳」の異同から、法教育と道徳教育のそれ
ぞれの「役割」を論じるといった「法哲学理論を基盤にしたそれぞれの教育
(理論)・実践のあり方を論じる」ことを目的としていました。

そのため、「法と道徳」の異同について、法哲学者の田中成明先生にご講演
頂き、その内容を踏まえたシンポジウムを行えればと考えていました。この
方向性を汲んでご発表頂けた先生もおられました。ただ、学校における「実
践レベル」は、現に「法と道徳」の異同を踏まえて行われておらず(学習指
導要領を踏まえ、各々の先生が、教材を用いて、ないしはご自身が教材を作
って、ご自身の「解釈」で実践を行っており)、「実践レベル」の生の声も
聞きたくなりました(そしてその考えの下で登壇者を選びました)。また、
「教育理論レベル」では、法と道徳の違いよりも、子どもの発達や将来の子
どもたちが大人になった段階で求められる市民性の論理から「教育理論」が
作られている場合があり、その内容についても適任者にご報告を頂きました
し、道徳教育理論のうち、規範の取り扱いを学習指導要領に基づいても、専
門家にご報告を頂きました。

シンポジウムの最後にも述べましたが、「法哲学理論」レベル、「教育理論」
レベル、「実践」レベルが、一つの一貫した論理で貫徹していれば良いのですが、
それぞれが多様であり、各々の思想が違う中で議論するのはなかなか難しいと
いうことです。ただシンポジスト各々のご発表の内容はとてもわかりやすかった
と思いますので、シンポジウムをお聞きになった方々は、各々の発表を受けて、
何かしら考えられたのではないかと思います。

法と教育学会のシンポジウムは「問題提起」のイメージで行ってきています。
ですので、今回の「問題提起」を踏まえ、今後学会の「課題研究」などで深めて
いければと思っています。

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by yasuhirohashimoto | 2013-11-23 00:00 | 研究のこと | Comments(0)

福井大学教育学部の社会科教育学担当者が日々感じること、研究のことなどを気の赴くまま記しています。


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