道徳の「特別教科」化について考える(201311)。

標記の件についての一考察。



道徳の「特別教科化」を文部科学省の懇談会が提言。

http://mainichi.jp/select/news/20131111k0000e040114000c.html

この間の議論は、文部科学省の懇談会の配付資料などから垣間見られます。

http://www.mext.go.jp/b_menu/shingi/chousa/shotou/096/giji_list/index.htm

骨子案では、高等学校の倫理の内容が中学校に「降りてくる」、社会科との関連(もち
ろん社会科と道徳の「倫理的内容」(生命倫理など)の扱い方は異なり、異ならせた形
での「関連」)を図ること、シティズンシップ教育との関連などが提示され、目新しさ
を感じます。

ただ「目新しさ」もある一方で、同骨子案では、従来の道徳教育の内容をそのまま受け継
ぎ、それを充実させること(教育内容・教員養成の充実など)が打ち出されている印象で
す。従来の読み物教材での「感動主義」による道徳教育の「形骸化」(特に中学校)など
が真剣に議論されたのだろうか?と疑問も持ちます(心のノートに「英雄」の読み物が
充実した点など)。

先日、この懇談会の議論が日本道徳教育学会でも報告されるということで、初めて、同学会
に参加しました。その際、同懇談会の主要メンバーでもあるO先生は「『特別教科』化への
不安」を率直に吐露されていましたが、「特別教科」化すること自体が自己目的化しており、
評価の問題など山積していますので、それらを考えるとむしろ不安感が高まっているのでは
と思いました。

道徳の内容を再編できないか?個人道徳部分を「徳目」化して切り離し、社会道徳部分を、
法教育やシティズンシップ教育の内容と関連づけて教科化できないか、小生はそのように
考えてきました。実際の議論はそうなっていませんが、今後中教審の議論も始まるでしょう
から、新しい「道徳」の主として内容編成の議論に注目していきたいと思っています。





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by yasuhirohashimoto | 2013-11-27 00:00 | 研究のこと | Comments(0)

福井大学教育学部の社会科教育学担当者が日々感じること、研究のことなどを気の赴くまま記しています。


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