【パリ訪問2015③】小学校4年哲学的討論。

続きです。



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「市民になるという観点から、どういう人にならないといけないの?」
まず、先生はこのように児童に問う。

そして、お話を読みます。
お話の内容は、イソップ童話の「ロバと親子」です。

http://www.pictio.co.jp/old/4653

この物語の後で、次のような問いを先生は提示します。

(1)タイトルを考えましょう
(2)この中で起こった問題とは何ですか?
(3)(この物語に含まれている)哲学的なテーマは何ですか?

子どもたちは次から次へと手を挙げます。

(1)の回答
「市場までの道のりで」「人生の問題」「市場」
「人とその批判」「人生への批判」・・・
(2)の回答
「からかうこと」「批判」「いじわるな商人」
「恐れ」「恥ずかしがり屋」「外見に対するコンプレックス」
(3)の回答
「いじわるなこと」「恐れ」「いいわけ」「親切さ」「外見に対する不安」

先生は次のように問います。

「からかう人はどんな目的があるのか」
「からかうことは何が問題か」

「いじわるだから、そういう人もいる」
「ちがうことがあるが、どこでもからかうのが好きな人がいる」
「からかうことはよくない」

「批判に立ち向かう力が必要だ!」

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訪問した学校は、教員養成の附属小学校でした。
最近になって「子どものための哲学」(皆様ご存じだと思いますが)
の「フランス版」の導入にあたったとのこと。

その時々のテーマ(時代の状況)に合わせて授業を展開している
とのことでした。
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今回の訪問には、道徳教育の著名な研究者もおられました。
同先生曰く、「日本でもこの教材を用いて授業をしているが、
批判される立場の人間の心情理解になっている」とのことです。

日本流の授業だと、「かわいそうだからそういったからかいは
よくない」といった心情理解になるのでしょうが、フランス流
の授業だと、「からかいに立ち向かうことが重要だ」になるん
ですね。

他のテーマの授業も参観してみたかったです。

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by yasuhirohashimoto | 2015-10-21 00:00 | 研究のこと | Comments(0)

福井大学教育学部の社会科教育学担当者が日々感じること、研究のことなどを気の赴くまま記しています。


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