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ジュニア・ロースクール福井・2日目(2)

昨日の続き。

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2つのものさしを子供たちが習得した後で、6つのルールをランキング。

(1)友達をなぐらない
(2)友達の悪口を言わない
(3)廊下を走らない
(4)信号を守る
(5)遅刻をしない
(6)給食を残さない

これらのルールを2つのものさしのうち、前者を縦軸、後者を横軸に置いた図の基で
(1)~(6)のルールがどの位置にあるのかを考えた後で、ランキングを行います。

(1)~(6)を図の上に置くことはできるのですが、ランキングは子供たちの間で
多少異なっていました。

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この授業を観察した本学の大学院・学部の学生さんの感想を以下に列挙します。

■児童にとってルールを考えるときには、内容が難しくて教師が思い描くランキングにはなりにくいけれども、今回は、2つのものさしがあるために児童はルールを2つの基準から考えることが出来ていた(学部生)
■今回「ものさし」として与えていただいた2つの尺度は、事態をよりい客観的に見て取るために非常に重要だと考える。社会の中で尊重されるべき価値尺度と、それを犯す被害の可能性の両方に照らして物事を判断するということは、社会生活をしていく上で非常に重要なことである。法という枠組みがあるからという理由以上に、人としての生き方において重要な指針だと考えるからである(大学院生)。
■ルールのランキングで明らかになった、子供の価値観と大人の価値観が明らかに違っていることを目のあたりにした今、子供を理解し、子供目線になることがいかに難しいことであるか再認識した(学部生)。

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今回のルールのランキングの授業は、昨年本学附属小学校の1年生を対象にした授業をベースに高学年用に作り直したものである。中学年用の授業とともに、その詳細については、日本社会科教育学会埼玉大会で発表する予定である。
明日は、私自身拝見出来なかった中学生クラスの授業についてまとめます。
by yasuhirohashimoto | 2007-08-22 09:20 | 研究のこと

福井大学教育学部の社会科教育学担当者が日々感じること、研究のことなどを気の赴くまま記しています。


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