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全国社会科教育学会⑥

いよいよ今週末に迫ってきました。

本日、全国社会科教育学会のホームページに、シンポジストの「提案内容」を示す資料をアップしました。

学会の折りにどのような議論展開になるのか、今から楽しみにしています。

なお「提案内容」は以下のアドレスから参照できます。

http://wwwsoc.nii.ac.jp/jssra/55taikai.html
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by yasuhirohashimoto | 2006-10-24 21:50 | 研究のこと | Comments(0)

福井法教育研究会⑤

過日、研究会を開催しました。当日議論した主な内容は以下の通りです。

■11月に実施予定の川西中学校での「親子研修会」での法教育の内容の検討
■10月29日の全社学自由研究発表の検討

特に川西中学校での「親子研修会」で取り上げる法的な葛藤問題をどうするのかについて焦点を当てて検討しました。

やはり切実性が求められる内容が良いだろう。その場合は、川西中学校の「校則」を吟味するものができないか(例えば「携帯電話の学校持ち込み禁止」の是非)。また、中学生がパソコンを夜遅くまでやっているとの親御さんからの苦情が学校に寄せられていること(「中学生のパソコン利用の是非」)を取り上げてはどうか。といった問題などです。

議論では、「あくまで法的な葛藤問題を取り上げるのだから、それぞれの主張がうまく法的正当性のある議論になり、権利の調整が必要な場面の設定が必要だ」といった意見や、最終的に答えのバリエーションのないものは避けるべきだといった意見、また授業方法として、親御さんの立場を子どもが担い、子どもの立場を親御さんが担いディベートする手もあるとの意見等が出されました。

私としては、法関連教育(紛争解決学習)を実施する上での必要条件である、(1)教材としての法的葛藤問題;対立する主張がそれぞれの法的根拠を持ち得ること(2)学習過程としての合理性を担保した問題解決過程(合理的意思決定過程・合意形成過程)を踏まえること(3)学習内容としてのルールを習得できるようにすること が保障されていることが大切であり、後は学校として取り上げることができない問題は外す等、工夫して、しかし、子どもたちが興味を感じる、架空の学校問題でも良いので、そういった問題を取り上げて紛争を解決できる資質・態度を身に付けて欲しいと思っています。

11月の川西中学校の実践、どのように展開するのか、楽しみにしています。
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by yasuhirohashimoto | 2006-10-24 21:45 | 研究のこと | Comments(0)

人権教育と法教育のコラボレーション

-豊かな人権感覚と実践的な行動力を育てる総合的な教育活動の提案-と題した研究発表会が、11月30日(木)14時~17時の予定で、大阪府松原市中央小学校で開催されます。

日程は、以下の通りです。

■公開授業(14:00~14:45)

1年 たじひ・夢タイム(生活科) 
単元・テーマ:みんななかよし-中央幼稚園のお友達と秋祭りをしよう-

2年 ほっとコミュニケーション(特活)
単元・テーマ:けんかしても なかよし-勇気を出して「ごめんね」の気持ちを伝えよう

3年 たじひ・夢タイム(総合的な学習)
単元・テーマ:出会い・ふれあい・ささえ合い-ゲストティーチャーと一緒に福祉・共生学習を振り返ろう

4年 ぴあルール(道徳)
単元・テーマ:公平に分担する方法を考えよう-条件がちがうのに、みんな同じだけ分担するのは公平なの?

5年 たじひ・夢タイム(総合的な学習)
単元・テーマ:仕事に学ぶ・人に学ぶ-家族の願いや自分を見つめ、仲間と思いを伝え合おう

6年 ぴあルール(社会科)
単元・テーマ:わたしの権利・あなたの権利-みんなの権利を大切にして身近な問題を解決しよう

■全体会(15:00~17:00)

テーマ  「人権教育と法教育のコラボレーションが育む力」
パネリスト 兵庫県立大学    高田一宏 助教授
       大阪府教育委員会 角野茂樹 首席指導主事
       福井大学       橋本康弘


 同校には本年度2度、おじゃましています(来月初めにも研究授業を拝見に伺います)。同校はこれまで人権教育に熱心に取り組んできましたが、今年度は「法教育」にも関心を寄せており、「法教育」の視点も取り入れた4年生と6年生の教材開発を進めています(以前のブログ参照)。またカリキュラム設計の仮説を立て鋭意学年団等で検討を重ねています。その成果をこの会で発表することになります。

是非、小学校での「法教育」(実践)にご興味のある方はご参会下さい。
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by yasuhirohashimoto | 2006-10-19 17:37 | 研究のこと | Comments(0)

社会科授業のネタ①

先日、日本社会科教育学会秋田大会に参加してきました。

飛行機の時間の都合で、2日目午前中の便に乗らなければならなかったので、1日目のみの参加でした。

法関連教育や歴史教育の分科会で、勉強させて頂きました。

さて、今日のお話は、その帰り道のこと。利用した飛行機は秋田から名古屋小牧へのコミューター便です。名古屋小牧から名古屋駅へ移動し、米原経由で福井に戻るといった経路だったのですが、名古屋小牧から名古屋駅までは、大手のバス会社の大型バスがあり片道500円で利用できます。流石に小牧空港は、セントレア開港に伴い、航空便が激減した関係で、乗客も少なくその大型バスだけが名古屋小牧に行くための「交通手段」だと思っていたのですが(他の空港も羽田等の大きな空港は別にして、同じ路線を別企業のバスが走ることはほとんどないと思っていたのですが。)、大型タクシーが、名古屋駅まで「小型バス」として路線開設していました。この「小型バス」の料金は何と片道300円。乗車したのは私と途中から子どもが2人。計3人。これでやっていけるのかなと思いつつ、そもそも路線開設していたことを知っていたら、行きもこの「小型バス」を利用していたのですが・・・

結局、「公共交通機関の自由化」もあって、企業の新規路線開設の自由度が相当高まっているように感じました。昔であれば、当時の運輸省が乗客が少ないことを理由に路線開設を認めなかったでしょう。自由化の流れを実感しつつ、社会科授業のネタにならないかなと思いながら、帰路に着きました。導入程度にしかなりそうにないですかね。
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by yasuhirohashimoto | 2006-10-19 16:55 | 研究のこと | Comments(0)

広島大学附属福山中・高等学校研究大会

本日、二つめのネタ。

過日、広島大学附属福山中・高等学校の研究大会に参加してきました。
年に1度の大会ですが、ここ数年、毎年参会しています。
私自身、過去の同校に勤務した関係もあり、かつての同僚の先生方にお会いするのを楽しみにしています。

さて、本年度は中学校社会科地理的分野と高等学校世界史の授業を拝見しました。

中学校の授業は、2年生を対象にした地球環境問題に関わる授業で、地理的技能の育成と地球環境問題の科学的認識形成をねらいにしたもの。また、高等学校世界史の授業は、近世君主国家の形成の過程を宗教政策を視点にした場合、どのように示すことができるのかについて、子どもたちの認識形成を図ろうとしたもの。とまとめることができます。

いずれの授業もしっかりとした教材研究の中で作り出された良い授業です。今後の講義でこれらの授業を取り上げるかもしれません。これらの授業を「お手本」にして、本学の学生も良い授業が作れるように頑張って欲しいと思っています。
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by yasuhirohashimoto | 2006-10-13 13:12 | 研究のこと | Comments(0)

高校の先生方と・・・⑥

高校の先生方との法授業づくりの研究会を先日開催しました。

現在は、過日のブログにも書いたとおり、

■人足寄場と矯正(行刑)制度

について授業づくりを進めています。今回の議論で決まったことは以下の通りです。

■人足寄場だけでは現在の矯正(行刑)制度との比較で、現行制度について十分な「反省」が行えないことから、熊本藩などの制度とも比較する中で授業を展開すること。

また、現在議論されている「法教育」では、法の原理・原則をいかに子どもたちに伝えるかが焦点になっており、その点からはこの授業は、少し「離れている」こと。つまり現在議論し作成している授業が、法の原理・原則を追究するというよりも矯正(行刑)制度の在り方を追究する授業になっている点が問題になりました。

ただ、今回の授業は「人足寄場」をネタにして授業を作ろうといった発想がまずあり、その後で「人足寄場」と比較できる題材(現在の行刑制度)を引き出したために、このような結果になったので、仕方ない部分もあります。

現在の行刑制度自体は、矯正的な側面があまり重視されていない。そのために再犯率が高まっているとの仮説の基で、現在の社会問題(再犯率が高い)を検討する上では「人足寄場」は適切な歴史教材と言えるでしょう。また、高等学校日本史の教材研究としても「人足寄場」を取り上げる新しい視点を提供しているといった点でもこの授業づくりは意義があります。

学会まで、もうあまり時間がありません。これから追い込みをかけていきます。

先生方にはご多忙の中で、ご苦労をお掛けしています。これからも宜しくお願いいたします。
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by yasuhirohashimoto | 2006-10-13 13:02 | 研究のこと | Comments(0)

最近思うこと①

福井大学は今週から後期の講義が始まりました。

後期は前期よりも講義数が多く、毎日その準備で大忙し。

特に後期は、初めて教科教育(社会科)に関する講義を受ける人たちの授業が多いのです。

私の講義を通して、皆さんに小学校・中学校・高校の社会科(公民科)の授業設計の力を付けてもらえるにはどうしたらよいのか。これまでの私自身の講義スタイルは、現行学習指導要領の内容概説と「見本」になる授業や教科書を分析しその「良さ」を解明したり、それらの分析を踏まえ授業設計を実際に行ったり、模擬授業をしたりといった内容です。

毎年、半期の講義について反省し、昨年度初めて模擬授業を取り入れましたし、講義で取り上げる授業をより「最新」「最適」なものに変えています。

今年は、小・中の「社会科教育法(教材研究)」については、15講義を貫く観点を決めて、その観点から学習指導要領や授業を分析する。またその観点から授業を設計するといったスタイルに変更しました。小学校は「社会科で育成すべき学力とは何か」、中学校は「社会がわかるとは何か」です。高校の「公民科教育法」については、主としてたくさんの授業を各学生さんに分析してもらい、その内容を発表してもらい議論する形態にしました。

いずれも大幅な変更なので、準備が大変ですが(学生さんも大変でしょうが)、私自身「新鮮」な発見ができそうで楽しみにしています。
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by yasuhirohashimoto | 2006-10-07 13:00 | 興味津々なこと | Comments(0)

附属中学校主免教育実習・研究授業

本日二つめの話題。それは見出しの通り。

本学附属で過日行われた、研究授業についてです。
対象学年は三年生で、授業は公民的分野・「現代の行政」をテーマにした内容です。

「現代の行政」で取り上げる内容は、日本が議院内閣制を採っている状況下で、行政権による法案提出・法案通過が立法権による立法作用よりも著しく多くなっている状況を踏まえ、「なぜこのような状況になってきたのか」についてその原因(行政機能の複雑化・権限の拡大・肥大化と「日本型議院内閣制」による必然的結果)、そして現在的な行政権と立法権の関係性とその問題点(発展的内容:官僚主義の蔓延)やその改善の方向性(発展的内容:官僚の政治任用化)になります。

本授業は、大きく2つの段階に分かれていました。

一つめは、「国会と内閣の権力は同じなのだろうか」という主発問の下で、「国会が強いのか」「内閣が強いのか」を議論する中で、子どもたちから出される根拠を示させ議論する段階。

二つめは、「なぜ内閣は多くの法案を出すのか」についてその理由を探求し、立法権の「形骸化」を子どもたちに意識させつつ、内閣の仕事が増えた背景について理解する段階。

検討会では「そもそも国会が強いとか内閣が強いとか、その権限は違うレベルのものであり、比較すること自体問題があるのではないか」といった意見や、子どもたちによる議論の進め方等について意見が出されていました。

私自身は、そもそも公民的分野は子どもから「遠い存在」で理解しにくい内容を含んでいる関係上、授業の二つめに絞って、授業のねらい(行政機能の複雑化・権限の拡大、また「日本型議院内閣制」による必然的結果)を明確にして、その内容を子どもたちによりよく理解できるように、問いと答えを設計することを提案しました。

教育実習の間で、色々な授業方法を試していきたいということは非常によくわかるのですが(私もかつてそうでした)、やはり実践経験が少ない以上、まず子どもに理解させたい内容を確定し、それを子どもによりよく理解するための方法を考えて授業を作る。まずそれが授業づくりの第一歩だと思います。

実習生の皆さんには、あまり背伸びをせずに、着実に授業実践力を付けていってもらいたいと思っています。

なお今年は公務出張の関係から小学校での研究授業を拝見できませんでした。残念でした。
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by yasuhirohashimoto | 2006-10-05 19:01 | 教育のこと | Comments(0)

法教育シンポジウム-未来を拓く法教育in大阪-①

来月11月19日、大阪市のビジネスパーク円形ホールで、文部科学省と法曹三者の共催による法教育のシンポジウムが開催されます。

文部科学省の大杉視学官による「基調講演」や大阪での実践事例報告、また福井での取り組み報告もあります。

私もパネルディスカッションに参加します。

詳しい内容(パンフ)ができあがれば、こちらにもアップする予定です。

是非、参会下さい。

詳しくは、以下のホームページを参照下さい。

http://www.moj.go.jp/KANBOU/HOUKYO/annai01.html
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by yasuhirohashimoto | 2006-10-05 10:38 | 研究のこと | Comments(0)

福井大学教育学部の社会科教育学担当者が日々感じること、研究のことなどを気の赴くまま記しています。


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