<   2008年 10月 ( 13 )   > この月の画像一覧

大阪府松原市中央小学校校内授業研修会。

にほんブログ村 教育ブログへ

先日、見出しの会に参加してきました。
当日の日程は以下の通り。

(1)13:45~14:30 研究授業5年「競合する責任」
(2)15:45~17:15 研究協議

今回の授業は、テレビ局のカメラやマイクとほぼ同じ機能のもので大がかりに撮影されました(ある企業に撮影を弁護士会が依頼しました)。なぜなら今年、12月に近畿弁護士連合会で行われる法教育シンポジウムでこの授業の様子を放映するからです。

今回の授業テーマは前述した通り「競合する責任」。

①まず「関心対責任の対立状況」である「リレーの練習に行く責任とサッカーを友達と一緒にすること、どちらを果たすべきか」を子どもたちに議論させる。
②次に「価値(責任)対責任の対立状況」である「お母さんの荷物を持つ責任とリレーの練習をする責任、どちらを果たすべきか」を子どもたちに議論させる。
③そして最後に「責任対責任の対立状況」である「リレーの練習をする責任対けがをした子どもの世話をする責任、どちらを果たすべきか」を子どもたちに議論させる。

といった三段階、いずれも「ツール」である「緊急性」「重要な価値」などを利用し、自分たちの主張を組み立てるといった内容。

批評会では、先生方からのご意見を羅列すると「ツールを使って主張を組み立てていない子がいた」「感情論で主張する子がいた」「主張を言いっぱなしで、議論になっていない」「①や②はどのツールを使えばよいのか、そもそも使うツールがないのではないか」「議論を行わせるためにも、どちらの責任の立場に立つのか、グループ分けして、自分の立場(自分たちの立場)を鮮明にし、討論させる形式が良いのではないか」

私や大阪弁護士会のF弁護士の方からは、「そもそも『かわいそう』といった感情論で議論していたのでは通常の道徳教育に他ならない、法教育で授業を構成する場合は、ツールをうまく子どもたちが使える必要があること」「そのためには、どのようなツールを使って子どもたちに主張させるのか、ツールから問題事例を作るといった流れで教材開発が必要であること」「法教育は事実の吟味が必要であり、たとえば、けがをしたといった事実に対して、どの程度のけがなのか、かすり傷なのか、足の肉がえぐれている位ひどいけがなのか、そういったことを疑問に持つ必要がある。そうすることでどちらの責任が重要なのか、意見が変わってくる」等々。

批評会では「ツールは難しい言葉になっている。わかりやすく言い換えていいのか?」「たとえば、『私にとって良いこと、悪いこと』、『相手にとって良いこと、悪いこと』といったものをツールとして良いのか」といった意見が出されました。F弁護士は、「ツールは大切であり、簡単に変えるべきものではない」といった趣旨の発言でしたが、私からは「F弁護士は法律家の立場での話であり、私は教育の研究者であるので、もっと柔軟に考えている。発達段階もあるので、現時点での発達段階の子どもにとって理解が難しいものであれば、それは捨象することはやむを得ない。ただ場面場面で重要なツールがあるので、その点は了解頂きたい」といった趣旨で発言をしました。

批評会終了後、校長室で色々お話をしました。
その際のO校長先生のお話が印象的でした。

「法教育は子ども子どもの意見を踏まえ、指導を変えていく必要がある。一つの指導案の流れというよりも三つくらいの指導の流れが必要だ」

議論・討議を重要な方法原理としているのが「法教育」です。議論・討議を経ることで合意に至る。その筋道は実は大人にもわからない。ただ大人として譲れない部分はある。それは立憲主義的な内容、即ち人権尊重等だが、その譲れない部分を教師は頭に入れておきながら、子どもの発言を想像し、筋道=指導案を作る。議論・討議の授業を行う上の基本中の基本ですが、改めて「法教育」でもその授業構成方法の重要性を感じた次第です。

なかなか良い議論ができたと思います。今回の近畿弁護士連合会のシンポには今年中央小学校「ピアルール部主任」のO先生がパネルディスカッションで登壇されます。授業の様子は、大阪弁護士会の取り組み報告で上映されます。

このシンポについても詳細が決まれば、このブログにアップします。ちなみに私が基調講演とパネルディスカッションのコーディネートをすることになります。この件もどうするか、考えないといけません。

***********
福井はもうめっきり秋深まるといった様相。まもなくコートが必要な時節になりそうです。
[PR]
by yasuhirohashimoto | 2008-10-30 20:27 | 研究のこと | Comments(0)

全社学宮崎大会。

週末、宮崎を訪れました。
今回初めて宮崎に伺いました。町中の木々を見ていると、南国を訪れたといった印象。
宮崎までは伊丹から飛行機で。私が乗った便には関係者がちらほら。

金曜日には社会認識教育学会、土曜日からは全国社会科教育学会に参加。

今回の学会は、例年に比べると参加者が少なかったですね。
昨年の兵庫教育大学大会、一昨年の福井大学大会はいずれも二日間でのべ900人近くの参加者数だったんですが。今回は少ない印象。やはり魅力的な内容・発表が多ければ、参加者数も違うんでしょうか。まあ今回はそれより地の利が悪かったということでしょうか。

***
明日は松原市の中央小学校へ出張です。小学校5年生の授業を拝見し、助言指導を行います。
[PR]
by yasuhirohashimoto | 2008-10-27 19:33 | 研究のこと | Comments(0)

明日から全社学。

にほんブログ村 教育ブログへ

明日から全国社会科教育学会が宮崎大学で開催されます。
今回は発表はしませんが、自由研究の司会が当たっています。

全社学の「売り」はシンポジウム。今回の登壇者はいずれも2回目だと
思います。前回の発表とは違うパラダイムでの発表なのか否か、
前回と同じなら、、、、

新学習指導要領で唄われている「学力」も射程に入れて(当然その是非も含めて)、
小学校、地理、歴史、公民の各領域に分けれて議論される「課題研究」も楽しみです。

今回は気楽な立場なので、学会を楽しんできたいと思います。
[PR]
by yasuhirohashimoto | 2008-10-24 07:08 | 研究のこと | Comments(2)

大阪弁護士会での仕事2件。

にほんブログ村 教育ブログへ

先日、大阪弁護士会で講演を行いました。

子どもの権利委員会特別報告 「新学習指導要領について」

指導要領の法的位置づけ、現行指導要領の「柱」、「ゆとり教育」批判、
PISA調査を基にした「学力低下」批判、新指導要領の「柱」と具体

約1時間の講演でしたが、報告の後の意見交換の中で、「指導要領による『縛り』が公立学校と私学では違うのか否か」「子どもが指導要領を根拠に退学させられることは許されるのか」といった実務家らしい質問が飛びました。

続いて、

市民のための法教育委員会意見交換会 「新学習指導要領における『法教育』の位置づけ」

について、弁護士の先生と意見交換。

約1時間の意見交換でしたが、「新学習指導要領で実務家は何ができるのか」といったご質問があり、従来の弁護士会の活動を引き続き進めていくこと、特に中学校社会科公民的分野(1)イでの教材づくりが鍵になること、等についてお話しました。また、「法教育」を拡げる際に来年度から実施の「教員免許更新制」(更新講習の実施組織に「法教育」を取り上げてもらい弁護士会が積極的に講習の内容づくりに関与すること)がよいきっかけになることについてもお話しました。

意見交換会の後は、先生方と食事を共にし、議論を深めました。

***
弁護士会の講演前に、松原市中央小学校の先生方と来週行う小学校5年生を対象とした「責任」の授業について検討しました。冬に行われる近畿弁護士連合会の「法教育」シンポで授業の様子が流れますので、十分な内容にする必要があります(普段の授業もそうですが)。幾つか課題を出しましたので、何とかその課題をクリアーするよう頑張って頂ければと思います。
[PR]
by yasuhirohashimoto | 2008-10-22 08:21 | 研究のこと | Comments(0)

経済教育ワークショップ開催します。

にほんブログ村 教育ブログへ

福井は秋晴れの毎日。
こんな良い天気の日にはどこか出かけたいものですが、
昨日・今日と仕事三昧です。

今朝ようやく20日締め切り原稿1本を終え、これから2本目です。
明日の講演準備までできるのか不安ですが・・・

さて、先日も「宣伝」しましたが、再度行います。
福井大学で、経済教育のワークショップを11月に開催します。
先日「チラシ」も完成しました。

http://www.econ-edu.net/modules/tinyd3/index.php?id=36

福井県教育委員会にお願いをし、県下全ての市町村教育委員会と中学校に
配布頂けることになりました。また、福井市及び坂井市の中学校社会科授業研究会を通して先生方にチラシを配布するよう段取りました。

せっかくの機会ですので、是非万障お繰り合わせの上ご出席ください。
きっと「小難しい」話にならないと思います。経済を教えることが「苦手」な先生、経済を面白く教えたい先生、是非気楽にご参加下さい。大学教員の参加も歓迎致します。
[PR]
by yasuhirohashimoto | 2008-10-19 10:23 | 教育のこと | Comments(0)

教員免許更新制度。

にほんブログ村 教育ブログへ

来年から「本格稼働」。

更新講習の内容の検討が「山場」を迎えています。
本学(本学部)でも、今月末を締め切りとして、大学院の専修・領域を単位として、どのような「店(講座)出し」をするのか鋭意検討中。

ただ更新講習を巡って、その「方針」がわかりにくい点があり、昨日の教授会も「紛糾」。そもそも最初は「2年に1回は全員担当する」といった「方針」だったのが、「原則、2年に1回は全員担当する」といった文言に変わり、「どのような場合は担当しなくて良いのか」といった趣旨の質問も出ました。

昨日は教授会の後で、社会科教育領域での検討もあり、昨日の会議で社会科としての「店出し」の方向性が見えてきました。

教科専門の先生にとってみれば、「どのような『店出し』(講座出し)が、現場の先生方の関心にフィットするのか」が不安なようです。特に更新講習は受講した先生方が講師を評価するといった仕組み。この仕組みも影響しているようです。

昨日の会議では、教科教育担当からいくつか「店出し」の案を提示し、議論をしました。一コマ6時間を、教科教育+教科専門で組む場合や、教科専門だけで組み場合、教科教育だけで組み場合など、いくつか「店」(講座)の名称も含め、検討。「教科専門1人だけで6時間が『店出し』しやすい」といった意見や、「現場と専門の間を取り持つ教科教育担当教員が入ってもらった方がやりやすい」といった意見もありました。そもそも「ご自身の研究領域が現在の社会科の枠組みとは違うので、やれない(講習を担当できない)」といった意見もありました。

また、「店」名と関連して「『地域教材を活用した社会科授業づくりの方法』は、担当しやすい」といった意見もあり、具体的にご担当頂く講座についても議論できました。

様々な意見ありましたが、最終的には教科教育担当からの「店出し」案が大筋で受け入れてもらえたと思います。

これからどの「店」に先生方が協力くださるのか、について意見集約をしなければなりません。来週・再来週は、意見集約、調整で時間を割くことになりそうです。

***
ということで、この土日で20日締め切りの2本の原稿、初稿原稿を完成させたいと思います。20日には大阪弁護士会で2本の講演も予定されており、その準備もしないといけません。またしばらく「休み」のない日が続きます。
[PR]
by yasuhirohashimoto | 2008-10-18 10:41 | 教育のこと | Comments(0)

リッチテキストコンバーター。

にほんブログ村 教育ブログへ

今年こそは博士論文の一次審査を済ませてしまおうと考えていまして、、、

これまで作り貯めてきた文書を修正しながら、、、、と考えています。

私は現在、ワープロソフト「一太郎」を愛用しているのですが、
私が研究し始めた15年前から10年前くらいはNECの「文豪」シリーズを
使っていました。

そのため、作り貯めた「文豪」で作成した文書を転換するソフトを購入する必要が
出てきました。

色々調べてみると、見出しのソフトが良いようで、昨日までに購入。
昨日パソコンにインストールしました。

いざ、文書を転換。。
「懐かしい」文章が出てきます。

ただ表についてはうまく転換できない箇所がちらほら。

まあ仕方ないでしょうね。。

何とか今年中に頑張りたい。。。

***
なんだか、風邪をひいたようで、体調はいまいちですが、
今日も会議や授業、卒論ゼミもあり、、、「たいぎい」ですが、頑張ります。
[PR]
by yasuhirohashimoto | 2008-10-14 08:18 | 研究のこと | Comments(0)

日社学研究大会。

にほんブログ村 教育ブログへ

先日まで、日本社会科教育学会滋賀大会に参加して、以下のテーマで自由研究発表を行いました。

橋本康弘・野坂佳生・森川禎彦 「法的な思考」を育成する中等教育段階の教材開発研究

紛争(トラブル)解決学習の教材内容・学習過程・教育内容について「定義立て」を行い、そして、その「定義」に沿って授業を開発するといったのが発表内容。今回は、自治会で発生した「紛争」である「自治会の会費を募金に充てることに対して異論を唱える人たちがいる。彼らの主張は『募金に充てることには反対、なぜなら思想信条の自由に反しているから』といったものである」といったもの。この紛争を「法的思考枠組み」である「権利侵害の重大性」「団体の自律性」から考えてみるといった流れになります。

質疑では「最高裁判所の判決を踏まえて、考える必要があるのではないか」「紛争(トラブル)解決の過程で合意形成を図る手法をどう考えているのか」といった趣旨の意見がありました。

私自身の感想は以下の通りです。
「今回発表した枠組みはその内容が難しく、子どもたちに枠組みを利用させ考えさせる場合(教師の頭に念頭に置かせる場合も含め)、その内容を簡潔にする必要があること」「合意形成を図る手法を検討する必要があること。その場合の法的思考枠組みとの『関連性』を明らかにすること」「指導案(学習過程)を緻密にすること」

今回は残された課題が多そうですが、、
ただ、教材は面白いので、うまく作れれば良いなと考えています。
[PR]
by yasuhirohashimoto | 2008-10-13 09:48 | 研究のこと | Comments(0)

教育ブログにリンクしました。

にほんブログ村 教育ブログへ
[PR]
by yasuhirohashimoto | 2008-10-10 08:27 | 雑記 | Comments(0)

学部講義も始まり。

後期の講義が2日(木)からスタートしています。
本日までは「オリエンテーション」期間。
私の場合は、各講義とも「講義の進め方+(15回の講義を通した)テーマについて各自が考える(全ての講義でテーマを設定している訳ではありませんが)」といったことをしています。例えば、小学校の教員免許必須の「社会教材研究」の場合、「良い小学校社会科授業とはどのような授業か」が15回の講義を通したテーマになっています。このテーマについて、各自が現在どのように考えているのかを箇条書きしてもらうといった作業を「オリエンテーション」の折に行います。

結局後期は、15コマ全て受け持つ講義が7つ。6コマ程度を担当する講義が1つ。他に卒論ゼミがあります。後期の講義の中に「名前だけは担当者に入っているが、授業主担当は他の先生(私の研究領域に興味を持つ学生さんが講義をとった場合に私も授業の『お手伝い』をする)」といった講義があるのですが、後期始まる直前に「授業主担当」の先生方が、「講義が入っている時間帯は別の講義を入れたので、私に担当して欲しい」などとおっしゃるので、久しぶりに?「激怒」しました。そもそもこの講義は、私が担当する「筋合い」のものではないのですが、前の担当者(既に大学を退職されている先生)に「懇願」されてやむなく名前を入れたもの。その際担当する条件は先述の通り、「主担当はできないが、私の研究分野を勉強したい学生さんが出てきた場合はお手伝いします」といったもの。そもそも主担当者が、この講義の時間と別の講義の時間を一緒にしていることが問題でしょう?

さて話は変わって、今週末は日本社会科教育学会。学会発表を予定しており、通常なら発表準備でどたばたなのですが、今回は共同研究者のN弁護士とM先生が発表の中心なので。私は発表の最初と最後に少しお話します。たまっていた締め切り原稿(海外出張中、4本抱えていたのですが)もようやく片付いて、次の学会発表のことに思いを巡らしています(ただ今月末にはまた4本の締め切り原稿があるのですが;苦笑)。
[PR]
by yasuhirohashimoto | 2008-10-08 07:59 | 教育のこと | Comments(0)

福井大学教育学部の社会科教育学担当者が日々感じること、研究のことなどを気の赴くまま記しています。


by yasuhirohashimoto
プロフィールを見る
画像一覧