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吉備国際大学集中講義2008冬(1日目)

昨日福井は「荒れた天気」。
この時期、JRは「遅れ」が出るのが普通。
昨日までは、会議や「補講」でどたばたで「師走」真っ只中でした。
移動のことも気がかりで、早めに仕事を切り上げ(と言っても夕方までかかったのですが)、岡山・備中高梁へ。

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毎年この時期訪れるこの地。
吉備国際大学には年に二回夏と冬にお世話になります。

今回も、今日と年明け2日間、ハードな講義になりますが、がんばりましょう。

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今年も色々お世話になりました。今年は全体的に「いまいち」な年だった気がします。そういえば、六星占術によると「乱気」(中殺界)だった・・・

来年こそは、「よい年」に。来年もどうぞよろしくお願いします。
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by yasuhirohashimoto | 2008-12-27 12:36 | 教育のこと | Comments(2)

本日、ジュニア・ロースクール福井。

本日、ジュニア・ロースクール福井が開催されます。
例年夏に開催されていたのですが、夏は「模擬裁判選手権」対応のため、
今年から冬休みでの開催になりました。

本日は、某教科書会社の編集関係者や、大阪の小・中学校の先生方も
参観されます。

福井の「取り組み」も徐々にですが関心を集めるようになりました。

昨日はその某教科書会社の方たちと駅前の居酒屋で飲み会。
なかなか面白い話が聞けました。

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高校の学習指導要領改訂案が示されました。

どのように変わったのか、何が変わらないのか。

これからしっかり勉強したいと思います。
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by yasuhirohashimoto | 2008-12-23 08:21 | 雑記 | Comments(0)

卒論中間発表会(2008)

1週間のご無沙汰です。

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先日、見出しの会を開催しました。今年、社会科教育ゼミで卒論を仕上げているのは4名。テーマは以下の通りになります。

○へき地・複式学級における社会科の現状と改善
○「調べ学習」を活用した小学校社会科授業の研究-地域学習を事例にして-
○経済的な見方や考え方を育成する授業開発-中学校の場合-
○風刺画を活用した社会科歴史学習の研究

うち、3つの指導を私が担当し、最後の1つをT先生が担当されています。

今年の学生さんはそれぞれに問題意識が高く、研究方法論もしっかりしています。先行研究を調べ、一般に行われている授業を自らが設定した分析枠組みを用いて分析し、また教科書の分析も行い、「何が課題なのか」を明らかにし、その改善策を考える。

研究の当たり前の手法を当たり前に着実にこなしています。

「当たり前のことを当たり前にできる」ことの大切さ。色々な大学の先生の話を聞くと、「当たり前のことが当たり前にできない」学生さんが多いようですので。うちは良い方ですね。

後、1ヶ月余り、最後まで手を抜かず、頑張って下さい。

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卒論発表会の後、4年生諸氏と「忘年会」をしました。
今年も、昨年大阪・阿武野中学校へ行ったように「研究旅行」をしたいとのこと。
2月に広島か、お茶の水でしょうかね。
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by yasuhirohashimoto | 2008-12-22 08:20 | 教育のこと | Comments(0)

近畿弁護士連合会法教育推進協議会シンポジウム

本日三つ目の更新

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昨日、「発達段階に応じた法教育」をテーマに、大阪弁護士会館でシンポジウムが開催されました。参加者は80名程度。少なめでしたが、宣伝をほとんどしていなかった(チラシの配布をしましたが、直前に学校に届いたようです、また弁護士会ホームページでの広報のみ)ので、仕方のないところ。私が担当したのは基調講演とパネリスト。

(1)「発達段階に応じた『法教育』-市民性育成を重視した学習の配列の場合-」と題するタイトルでの基調講演(30分)

これまで、社会認識形成を重視した学習の配列については、法制度学習、法機能学習、法原理学習、法反省学習、法批判学習を取り上げ、小・中・高校にそれぞれの学習がどう位置づけれられるのかについて講演したこと(法務省法教育推進協議会講演録第7回:なお、講演録については近日商事法務から大村敦・土井真一編『法教育を考える』として出版予定)があるのですが、今回は、紛争解決学習、システム参画学習、社会参加学習の場合、どのような配列が考えられるのかについて焦点を絞りお話しました。あくまで仮説を提示したものですので、今後更に考えていきたいと思っています。

(2)各単位会による法教育への取り組み(10分以内×6単位会)
  *大阪弁護士会「小学校対象の法教育」
  *京都弁護士会「模擬裁判指導」
  *兵庫県弁護士会「中学生対象の法教育」
  *奈良弁護士会「高校生対象の法教育」
  *滋賀弁護士会「消費者教育との協働」
  *和歌山弁護士会:「法教育教材作成の実践」

各弁護士会の取り組み、、これからのところもありますし、これまでしっかりやってきたところもあります。

(3)小学校における法教育授業(授業ビデオ放映)
  ①大阪府松原市中央小学校(25分)
  ②大阪市立西天満小学校(20分程度)

②は掘田弁護士が初めて学校に行き授業したもの。授業が非常にうまく、シンポ終了後、ある学校の先生が「天性のものだ!」とおっしゃっておられました。

(4)パネルディスカッション-小・中・高校の「法教育」実践の接続可能性-(50分)
  *船岡弁護士(近畿弁護士連合会法教育推進協議会副座長)
  *掘田弁護士(大阪弁護士会会員)
  *大西先生(松原市中央小学校教諭)
  *橋本


松原市の中央小学校での取り組み(カリキュラムの具体・実施体制・地域や子どもの評価)を土台にして、今後中央小学校での取り組みを踏まえて、中学校段階ではどのような取り組みが考えられるのか、そして今後近畿弁護士連合会としてどのような実践を行うべきなのかについて私からアドバイスしました。「心理的アプローチもカリキュラム設計の論理として『あり』だが、生徒個々は違う成長をする。むしろ、カリキュラムの妥当性・正当性をしっかり主張できるものを作る必要がある。そのためには、論理一貫したカリキュラムにすることが最低限の条件であり、このようなカリキュラムを作る必要性があること」について触れました。

終了後、懇親会。会館そばで美味しいしゃぶしゃぶを頂きました。

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フィンランドから何とか無事に帰ってきています。帰り次第、ブログに書いたとおり、近畿弁護士連合会のシンポがありました。明日は日弁連委員会に出席するため上京します。
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by yasuhirohashimoto | 2008-12-14 16:07 | 研究のこと | Comments(0)

フィンランド出張(2008)四日目

本日二つ目の更新。

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早くも帰国日。同日午前中は空いていたのでタンペレ市内の博物館へ。

まず最初に伺ったのはレーニン博物館。

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レーニンはソビエト連邦建国に力量を発揮された方ですが、秘密警察による政敵や、政策に抵抗すると看做した人々の虐殺、ロマノフ王家一族の皆殺し等、「虐殺」でも悪名高いですが、フィンランドにとっては、帝政ロシアによる「植民地」化からフィンランドを救おうとした「英雄」なんですよ。レーニン時代(旧ソビエト時代)のバッジやら、写真やら、マニアにとっては垂涎ものでしょう。(5ユーロ)

次に伺ったのはタンペレ市内の図書館。


蔵書を見て回った後に、そしてそれに併設されているムーミン博物館へ。

記録帳には日本人の名前ばかりでした(残りの写真はタンペレの町並み、そしてポスト)。

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午後にはタンペレからヘルシンキへインターシティで移動。そのまま、残留する4人と別れ、土曜日に「仕事」がある、N大学のK先生、H大学のY先生、そして私はそのまま空港へ。

17:20(HEL)→9:45(KIX) AY077

帰りの機内食は・・・・
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by yasuhirohashimoto | 2008-12-14 13:51 | 研究のこと | Comments(1)

フィンランド出張(2008)三日目②

三日目午後の続きです。

12:30-15:30 Pirkanmaa University of Applied Science

社会福祉に関係する職業に将来就職する学生を養成する大学。最初に、大学の概要を説明頂いた後で、校内を見学させて頂きました。今回の訪問では、social servise 教育と教員養成との接点について理論と実践の「架け橋づくり」が共通の課題であることがわかりました。同校ではポートフォリオを使った省察と指導を重視していることも、大変興味深かったです。

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校内見学ではご無理をお願いしましたが、施設設備が充実しており、日本からの学生さんも受け入れているようです。充実したキャンパスライフを送ることができるでしょうね。

15:30-16:00 コーヒーブレイク

ちょうど同日、フィンランドの元大統領で、インドネシア・アチェ和平合意やコソボ紛争などの調停活動に尽力したマルッティ・アハティサーリがノーベル平和賞を受賞したこともあり、ニカンダー先生がシャンパンを開けられました。また、後ほど講義頂くコッホネン先生や大学院生のM.E.Scholar氏もお見えになり、楽しいひとときを過ごしました。

16:00-17:00 M.E.Scholar氏より教師教育におけるデジタルポートフォリオの活用に関するプレゼン

デジタルポートフォリオを用いた教師教育実践については、本学でもEポートフォリオを採用しています。本学では、Eポートフォリオを主として教育実習に生かして実習記録をデータ化し「指導教官の指導記録」等を一体化してポートフォリオとし、実習への反省的な検討が可能なように工夫をしています。

プレゼンでは、「反省的な学習」やデジタルポートフォリオ、「プロセスとしてのポートフォリオなのか、結果としてのポートフォリオなのか」について識者がそれぞれについてどう考えているのかを示す先行研究について明らかにした後で、タンペレ大学が採用しているWeblogを用いたポートフォリオについてその概要を説明された。そして、研究上の課題として「プロセスポートフォリオへの参加に対する焦点としての『反省』は、教師教育の間、変化するのか」「プロセスポートフォリオへの参加の折り、フィードバックする際に同輩の生徒へどのような回答を行うことが、想定されるのか」を位置づけ論証していました。

17:00-18:00 コッホネン先生によるタンペレ大学における中等教師教育の概要の説明

タンペレ大学における教師教育は、大学院での専門教育が60単位、そのうち、教育実習が15-20単位で、大学の付属校や協力校で実習を行う体制。また、「関係性」を重視しており、それは指導教官と実習生、実習生同士等々、これらの「関係性」の中での「反省」(「学びの共同体」的)を大切にしているような印象。T大学のW先生は「年配の先生が増えたら、『関係性』どころではなく、教え方の押しつけになるのではないか」といった質問が出されました。

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「後半戦」はシャンパンが効いていて、特にコッホネン先生の説明の折りは、睡魔に襲われ大変でした。この後、我々はバレエを見てホテルに戻りました。
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by yasuhirohashimoto | 2008-12-14 13:30 | 研究のこと | Comments(1)

フィンランド出張(2008)3日目①

今日二つ目の更新。

3日目午前中の訪問先について簡単に触れます。

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3:00 起床

今日は睡眠時間4時間。寝ることができた方です。

6:30 朝食

今日もおいしいパンとオレンジジュース、ハム、チーズ、そして、どうやら名物らしい「黒い物体」をベリーをかけて。ベリー(ソース)はフィンランド料理には欠かせないもの。パンだけでなく、昨日食したトナカイ肉にも添えられていました(かけられていました)。

7:30 ホテルを出る

今日午前中は、小学校訪問団と高校訪問団に分かれます。私は高校訪問団として、O大学のK先生や、N大学のK先生とともにIBスクール:インターナショナルスクールへ。

8:00-9:15 経済(学)の授業見学

Tuija Laurila先生による経済(学)の授業を見学。高校三年生を対象とした「選択授業」。総勢14名の生徒さんが受講されています。まず最初に先生が、マクロ経済の「成長モデル」について、ハロッド・モデルを取り上げて、その概要を説明されました。そして、その後で、先生が事前に宿題として課していた「景気循環モデル」について生徒が具体例を示しながら他の生徒さん全員に説明する形式。そして、最後に、「輸出が成長に及ぼす影響」について、ウェッブ図を生徒さんに作らせながら、自分たちが持っている既有知識を「表現」する活動。以上三つの学習活動で構成されています。

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授業のレベルがとても高く、K先生もおっしゃっておられましたが、日本の大学・教養教育のマクロ経済学レベル。また、モデル中心で概念を利用し、経済学の論理で経済現象を説明する、そしてそのモデルの限界を確認し、新しいモデルの必要性を生徒に意識化させる授業構成。「経済」の授業というよりは「経済学」の授業といっても良いのではないでしょうか。

9:30-10:15 公民の授業見学

Salla Laakkonen先生による法の授業を見学。フィンランド語での授業でしたので、案内役の学生さんに英語に翻訳して頂きました。まず教科書の構成ですが、消費者、子どもと家、相続等、実用的な法の学習構成になっている予感。拝見した授業は、相続法に関して、結婚した場合や離婚した場合の子どもの財産の相続に関する内容や、子どもの地位を示すIDカードの番号の仕組みについて学んでいました。

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10:30-11:15 Kaisa Kuoppala 校長先生との懇談

同校には日本人の学生さんがお一人在籍されており、校長先生の計らいでお話しさせて頂けました。S君は、フィンランド生まれだったんですが、事情で日本へ、そして再びフィンランドへ「戻ってきた」生徒さん。S君曰く「フィンランドと日本の教育制度の違いは、日本は『暗記』ばかりだけど、フィンランドは『考える』ことをとても重視している」「例えば経済の授業だと、やはり暗記しておかないといけない知識(概念)はあるが、日本ほど数は多くはない。経済現象を習得した知識を総動員して用いて説明するといったエッセーを書く試験が多い。時間は2時間くらいかける」他には「フィンランド語は(日本人にとって)とても難しい。英語で会話ができるので安心している」といった話も聞けました。フィンランドの教育事情について、その制度の特徴について、実際両国の授業を受講している生徒さんから話を聞けたことはとても有意義です(教育事情の意義について裏付けがとれた印象です)。貴重な時間を我々に割いていただいた先生方、S君に感謝いたします。

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11:30 昼食

昼食会場までは徒歩で。小学校訪問団は既に到着していました。小学校の授業では、ほとんど社会科的教科はなかったよう(5・6年生に「歴史」が存在し、「倫理」で社会的論争問題を多少扱う程度の「低い」扱い)。ただ、社会科以外の理数を重視しており、いずれも科学主義的な授業だったとのこと。教育制度の共通基盤がどうやら仮説から確信への変わってきました。また、昼食時に同行頂いた学生さんとフィンランドや日本の政治(軍事)事情などについて意見交換しました。徴兵制の話や、日本の自衛隊の話、自衛隊の憲法的位置づけなどについて話をし、学生さんは興味津々でした。

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再び「時間切れ」。3日目午後の様子は後日ブログにアップします。
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by yasuhirohashimoto | 2008-12-11 14:29 | 研究のこと | Comments(1)

フィンランド出張(2008)2日目②

2日目午後は、まず最初に、

12:00-12:45 arja Aalto-Laaksonen校長先生よりフィンランドの学校システムに関する説明


その中では「教師教育の目指すものは、専門家を育てる、学習や成長への先導者を育てる、責任ある大人を育てる、価値への造詣が深い」等々。そのために、「教育実習では、授業評価のための自己評価活動や、また、他の実習生の授業を観察したり活動が組み込まれていること」(これは日本と一緒)等々。教師教育全般としては教科の専門教育が充実している印象、また、成績評価については、日本もフィンランドも似たり寄ったりだということがわかりました。

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13:00-14:00 Salonen先生からのヒアリング

テーマは「フィンランドにおける市民性教育-教師として気をつけている点」「(午前中の)公民授業に対する批評」の2つ。

一つ目のテーマに関しては、「フィンランドにおける市民性教育は、三つの部分から成り立っていること」「1つ目は、科学的な情報は異なった形式(経済学であったり、政治学であったり)から成り立っていることを理解すること」「二つ目は、社会に関する情報を習得し、活用すること」「三つ目は、社会情報そのものを理解すること」このような「基本方針」の基で授業が展開されており、その際、教師が授業を作るポイントとしては、「科学的な探究に根ざした市民性教育であり、広い科学の基盤の基で授業が作成される必要があること」「市民性はグローバルで、またローカルな人間間の相互作用に深く根ざしていることに留意する必要があること」等々が示されました。

二つ目のテーマに関しては、我々から「今後、この授業(今回拝見した授業)はどう展開するのか」という問いに対して、Salonen先生は、「新聞を活用し、ナショナリティの問題に対して批判的に検討するような授業を構想しているとのこと」。私自身は、拝見した授業が「法理解型」でしたので、このままずっと「法理解型」で展開すると考えていたのですが、一つ目のテーマの話とも関連して、「習得」の後に「活用」型の授業展開が控えていたようです。

また、公民授業の全体構成に関しては、「家族を中心として展開する」とのこと。「家族の契約を基軸にしている」ともおっしゃっておられたようです。全体構成については詳細を分析する必要はありますが、もしかしたら。「家族」を公民学習の起点にして、社会的関係の枠組みを徐々に拡大させていく、「社会契約的同心円的拡大発想」が全体構成の基盤にあるのでは・・・と感じました。

いずれにしても、今回お話しを伺ったSalonen先生によれば、公民授業は「科学主義的」な発想が強い印象。ステレオタイプに解釈されがちなフィンランドの教育システムについては、マクロを見るのではなく、もう少し教科教育論や教師教育論等ミクロ的に分析していく必要があるのでは・・・というのが我々の見解です。

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14:30 コーヒーブレイク

Nikander先生や、Tero Autio先生、Harry Silfverberg先生との会談。

15:00-16:30 教師教育部門チューターHeikki Maki-Kulmala先生のプレゼンと社会科の学生たちとの会談

これが「波瀾万丈」。Kulmala先生から一通りフィンランド(大学)の歴史的な話があった後で、突然、「金融危機は新自由主義の終焉なのか?」という問い立てで、学生と議論をしてくださいとのこと。先生のお話には、「金融」や「新自由主義」といった内容は全くなく、突然振られる。
E大学のO先生が「間を持たせる」ごとく、口火を切られ、その後、T大学のW先生やN大学のK先生が「日本の格差社会」の話から、塾の存在、学習時間の格差、学ぶ意欲の問題といった「教育格差」へと話が拡がり、最後にN大学のK先生が「教育格差から新自由主義とのリンク」の話をされました(うまくつなげたものです)。フィンランドの学生さんは、「教育負担が必要ない」のが普通ですので、日本の「教育格差」は「新鮮」だったかもしれません。ただ、あの話だと、新自由主義の「悪い側面」だけを眺めることになり、結果としてフィンランドのシステムが「良い」と言うことになりかねませんが。。

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17:00-18:00 ニカンダー先生よりフィンランドの歴史・公民カリキュラムに関する説明

これまでのフィンランドのカリキュラム編成について、そして現在の2004年版歴史、公民カリキュラムの編成の目的や中心内容について説明がありました。この説明の中で、T大学のW先生とお話ししながら、歴史カリキュラムについては、初等が「歴史目的型」、中等が「歴史手段型」ではないか。との指摘がありました。公民も含め、いずれにしても「認識形成」が重視されているのは間違いなさそうです。

ニカンダー先生には予定時間を大幅に超え、長時間にわたり、丁寧にご説明頂きありがとうございました。

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19:30-22:30 夕食

H島さんとその旦那さんとご一緒にフィンランド料理を食べに行きました。生まれて初めて、トナカイのステーキを食べました。ラム肉のような癖がありますねえ。

しばらくダイエットをしていなかったのですが(体重が落ち着いていたので)、ここ数ヶ月で6キロ程度太りました。今回の旅程でさらに・・・、再びダイエット生活に入る必要がありそうです。
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by yasuhirohashimoto | 2008-12-11 13:14 | 研究のこと | Comments(1)

フィンランド出張(2008)2日目①

フィンランド出張二日目。
例のごとく、ほとんど寝ることができず、3時間程度の睡眠時間。
最初の1時間は10分おきに目が覚めるという「最悪のコンディション」。
海外出張で「時差ぼけ」はつきもの。私の場合はアメリカでもヨーロッパでも必ず「時差ぼけ」するので、慣れっこなのですが。

若い頃は全く「時差ぼけ」しなかったんですが。年のせいか?

特に今旅程の二日目は「ボー」とする時間も許されず、くたくたになりました。

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3:00 起床

今回宿泊しているホテルは、Sokos Hotel Villa。
ソコスグループが経営しているチェーンホテル。
1泊2万円弱ですので。とんでもなく高いのですが、
ただ、ヨーロッパは宿泊料は概して高いので、仕方がない。
部屋はお値段に相応。インターネット環境も整っていますし、とても快適。
ただやや寒いのが、ネック(財布もお寒いですが)。

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7:00 朝ご飯。

ドイツの時もそうでしたが、ヨーロッパは共通しているのでしょうか(英国をのぞく)。
非常においしく頂きました。

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8:15 ニカンダー先生(タンペレ大学)がホテルにお見えになる。

今回の「コーディネーター」は再々登場のニカンダー先生。
フィンランド人は英語が達者なイメージがあったのですが、どうやら
年配の方は例外のよう。「たどたどしい英語」をしゃべられる。
逆に我々にとって見れば、「スピード感のある英語」よりもありがたい。

本日の日程についての説明と、我々の自己紹介などを行い、タクシーで次の訪問先へ。

9:00 タンペレ大学教師教育実践校(Teacher Education Practice School)訪問

同校は日本で言う「教育学部附属学校」といったイメージ。校長先生である、Arja Aalto-Laaksonen 氏に対応頂きました。まず最初は、校長先生の方から本日の予定の紹介。また、簡単に学校組織の紹介。upper secondary と secondary を備え、550人の学生、70人のスタッフ、130名の教師の他、upperにはイラクなどからの学生もおり「多文化」化しているとのこと、また、1年を5セメスターに分けており、1セメスターは6~7週間。各セメスターのラストウィークには、テストやレポート提出を行う。各セメスターには相当数のコースが組まれており、各コースは38授業で構成されている。elementaryについては他の場所にあるとのこと。今回は、実習期間が過ぎており、実習生への「対応」については直接拝見することはできないようです。

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9:30-10:45 Ville Salonen 先生による「公民」の授業見学

同校でも「指折り」の「優秀教員」として校長先生より紹介されたSalonen先生による授業を拝見。生徒は第9学年で総勢12名と少なめでしたが、「クリスマス休暇」に入っている生徒もいるとのことで、実際は20名以上がこの授業を受けるようです。日本はというと・・・やはり人数は少ないですね。一クラスの人数は「学力」が高低に関係しそう。また一時限が75分と長い。充実した内容を行うことが可能な時間でしょう。さてSalonen先生の今回の授業の流れは以下の通り。

「フィンランドにおけるcitizenとは誰か、それはなぜcitizenなのか」
→フィンランドにおけるcitizenについて、法的にどのように規定されているのかについて、
問いと答えの「往復運動」にて明らかにしていく。
具体的には、フィンランドにおけるcitizenとは「両親がcitizenであり、同国で生まれた人」とか「フィンランドで生まれたが国籍がない人」また、「犯罪歴がない人」「北欧各国に住んでいることを示す証明を持っている人」といったこと等、フィンランドにおいてcitizenになることができる「条件」を先生が質問をして子どもに答えさせながら確認していく。
「フィンランドにおけるcitizenが持つ法的権利や義務とは何か」
→○×問題をプリントで行うことで法的権利や義務についての理解を図る。そして、生徒に答えを聞いていく。どのような法的権利や義務がプリントに示されているのかは、フィンランド語でしたので、よくわかりませんでした。

この授業を拝見した段階の私の評価は「法制度の理解型」授業というもの。ある先生は「We the People型(アメリカの教材)」とも指摘されていました。私もそのご意見に同意した次第。ただ、この授業の後の時間でどう展開していくのか、そのあたりを聞いてみないと、と感じていました。同先生には、チューターとして実習生にどのように関わっているのかも含め、後ほどインタビュー時間が予定されています。

ただ、整然とした授業で、子どもたちも問いに正確に答え、しっかりと先生の話を聞いている。子どもの学ぶ態度がしっかりしている。このような印象も持ちました。

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11:30-12:45 昼食

授業を拝見した後は、昼食会場へ。生徒と同じ食事を頂きました。「サーモン入りのシチュー」にパンやクラッカー、サラダ、フルーツなど。生徒にはサラダ、フルーツはありませんが、給食費は無料だそうです(これだったら日本の給食費滞納問題は起こりませんね)。私のテーブルには、E大学のO先生とH大学のY先生、そして私。また同校で「宗教」を教えておられる先生もお見えになり、お話しを伺う。

「科目・宗教では何を教えているのか」「科目・宗教はメジャーな科目なのか」「生徒の通学手段は何か」等々。

この先生は、日本の文化にも興味をお持ちのよう。また日本の教育で「宗教をどう取り扱っているのか」についても質問されました。E大学のO先生は「間を持たせていただける質問の名人」ですね。ありがたい存在です。

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さて「時間切れ」。1日目午後は「波瀾万丈」「疲労困憊」といったキーワードがぴったり。後ほど、時間を見つけてその様子を更新したいと思います。
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by yasuhirohashimoto | 2008-12-10 13:19 | 研究のこと | Comments(0)

フィンランド出張(2008)1日目

一日目。前日の天気予報が嘘のように早朝霧も出ず、
福井始発の特急列車で関西空港へ。
道のりは至って順調。

この時期、福井は雷や霧による「被害」でJRに遅れが出ます。
先日も雷の「被害」でサンダーバードや雷鳥に大幅な遅れや運休が出ました。

関西空港への乗り換えでひとまず新大阪へ。新大阪で今回もご一緒するO大学のK先生が
おられました。K先生もこの土日は研究会等で、お忙しかったようで、荷物のパッキングもままならなかったそうです。皆さん、大変ですね。

さて、関西空港に到着すると、今回のフィンランド訪問団の皆さんが「待ち構えて」おられました。以下が今回の訪問団のメンバーです。

O大学 K先生、E大学 O先生、N教大 K先生、O大学 N先生、H大学 Y先生、T大学のW先生 そして私の総勢7名です。

まあ、以下の写真のメンバーです。

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**************
関西空港に到着すると、どうやら我々が乗る飛行機が到着していないとのこと。出発2時間前に
空港へ集合としていましたので、未だに着いていないとなると出発に遅れが・・・・
結局、以下の写真のような出発時刻。

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KIX12:00→HEL(15:15)AY0078 予定が、
KIX14:30出発。2時間30分遅れです。

我々は、今回飛行機の乗り継ぎではなく、ヘルシンキ中央駅へ移動し、列車での移動。後続の列車もありましたので、変更が可能。同日中に目的地タンペレには到着できるのですが、乗客の方々には、ヘルシンキ(フィンランド)が最終目的地ではなく、ヨーロッパ各地へのトランジェットのために同便を利用されている方がほとんどのようで、到着後、乗り継ぎ便がなく、ヘルシンキに一泊される方がおられたようです。

ただ、飛行機は大幅に遅れましたが、遅れた時間を利用して、今回の訪問先の事前打ち合わせができました。なにぶん、フィンランドは初めてですし、私自身、専門ではないこともあり、教育事情には疎いので勉強する時間がとれて良かったです。

また、今回初めて乗ったフィンランド航空ですが、今回遅れたのは、機材のメンテナンスに問題があり、機材変更を行ったため。現在フィンランドにお住まいで、今回の旅程でお世話になるO大学のK先生の教え子でもある、H島さん曰く、「フィンランド航空は遅れることがまずない」とのことでした。

機内食もまあまあですし、座席も前に広く足を伸ばせる等、機内の「待遇」も評価に値するもの、何よりもヨーロッパ便では運賃も他社比較で安いこともあり、今後ヨーロッパ出張では利用させて頂くことになりそうです。

同便はフィンランド・ヘルシンキ空港に無事着陸し、パスポートに印をもらった後で、荷物もすぐに運搬され、到着後30分程度で空港外に出ることができました。入国審査で時間がかかるアメリカと大違いです。

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我々は、ヘルシンキ国際空港からヘルシンキ市内にある中央駅へ。
道路も路面電車も含め、インフラがしっかり整備されている印象。また通常、ヨーロッパの大都市の駅は治安があまり良くない印象ですが、ヘルシンキ中央駅は全くそのようなこともない。
H島さん曰く「フィンランドは日本よりも治安が良い位だと思います」

ある先生が「国が何でも面倒を見てくれるから,泥棒する必要がないんじゃないの」。
まあ言い過ぎの感はありますが、間違ってもいないような気もします。

ちなみに間接税は22パーセントです。

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我々は中央駅から、時間変更した「インターシティ」でタンペレへ移動。

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日本では今や珍しくなった「食堂車」で少しお酒を飲みつつ、約2時間の移動の時を過ごしました。

皆さん相当お疲れのご様子。
明日・明後日は「ハードスケジュール」しっかり鋭気を養って頑張りましょう。
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by yasuhirohashimoto | 2008-12-09 12:38 | 研究のこと | Comments(0)

福井大学教育学部の社会科教育学担当者が日々感じること、研究のことなどを気の赴くまま記しています。


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