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弁護士フェスタ in KANAGAWA に行ってきました。

過日、標記の行事に参加してきました。
神奈川の弁護士の先生方による年に1回の「お祭り」だそうです。
一般市民にも開放された行事、今年度のテーマは「法教育」。

午前中は、橋本から「新学習指導要領下における法教育」について
お話をしました。ハワイ出張の成果も踏まえつつ、ですが。

午後は、劇とシンポジウム。劇は、ゴミ出しのルールに関する一般
市民の間での「紛争」に関するもの、その劇を踏まえ、シンポジウム
での議論が進められました。今回のシンポジウムは、特に、「ルール
作り」に焦点を絞っての議論だったと思います。弁護士の先生から、
「法教育」の定義の話、そして、小学校・中学校の先生から貴重な実
践報告がありました。小学校の先生からは、「法教育」は学級経営に
十分生かせる、との言あり。その先生は、小学校1年の学級作りに
「法教育」の「ルール作り」の発想を生かしたようです。カリスマ先生
のようにはいかない、若い先生が増えている現状の中、「法教育」の
教育的意義がまた一つ明らかになったと思いました。

横浜弁護士会は、法教育センターも設置しており、現場と結びついて
中学校社会科教材を作成するなど、大阪弁護士会と並んで、今、一番
「法教育」活動が活発な会だと思います。新学習指導要領下の「法教育」
教材開発以外にも、実証的な研究活動も横浜市立大学と連携して行って
いるよう。横浜国立大学との連携もあります。今後も同弁護士会の活動に
注目していきたいと思います。
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by yasuhirohashimoto | 2012-11-30 00:00 | 研究のこと | Comments(0)

ハワイ出張⑨。

高校訪問の翌日、O大学のY先生と一緒にタクシーで空港まで移動。
タクシー代金は30数ドルでした。

さて、ワイキキで日本の高校生が団体行動していたのを見たのですが、
どうも修学旅行(研修旅行)のようでした。

その高校生?と鉢合わせ??

チェックインカウンターが長蛇の列だったということです。

Honolulu(12:25)-Narita(16:10) JAL0073
羽田(19:55)-小松(21:00) JAL1285

無事日本に戻りました。

**********************************
今回は「民事紛争処理技能」の育成を児童・生徒に行う場合に
どのような段階性が考えられるのか、その内容・方法とは何か、
について探求する研究の一環として実施しました。

この研究テーマを考える上でその参考になるのが、peer mediation
だだと考えたからです。

ただ、今回渡米してみてわかったことは、mediationを取り仕切るmediator
の技量は相当なものであるということです。自分たちの問題は自分たちで解決する、
その支援の役割を担うのがmediator。mediatorになれる児童・生徒は、相当優秀で、
性格的にも難がない者でしかできないような気がしました。つまり、「成績・性格依存」に
なりやすいということです。とはいえ、コミュニケーション力や、情報を引き出す力など、
「法教育」の基盤教育としても重要だと思えます。全ての児童・生徒に対するpeer mediation
教育の在り方についても今後少しづつ検討していきたいと思っています。また、社会科教育研究
との関連で言えば、「合意形成主義社会科」教育論の中に組み込めないかということです。
「合意形成」と言いながら、指導案レベルでは形式的な論理構成で作られがちです。それを調停
の方法論を取り入れることで、指導案が現実的になると思いました。

この間、小生の「師匠」であるI先生もイギリスのシティズンシップ教育を研究する中で、peer
mediationの重要性を感じられているとお聞きしました。、「次は2月にハワイに行くと聞いたが」
というメールもありました。

来年2月は、peer mediationのカンファレンスがハワイ州の最高裁で開催されます。mediator
の生徒が集まって意見交換したり、模擬調停などをする予定だと聞いています。

さすがに本学部の教授会で年間2度目のハワイ出張を審議されるとなると、あらぬ誤解を生じ
そうです(笑)。多角的に検討して、どうしようか、考えたいと思っています。

最後に、新たな知見を提供頂いたジョン・バーカイ先生はじめ諸先生方に深く感謝申し上げます。
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by yasuhirohashimoto | 2012-11-20 00:00 | 研究のこと | Comments(0)

第二東京弁護士会・法教育研修会。

過日、第二東京弁護士会の法教育研修会で講演をしました。

「今、求められる法教育-新学習指導要領と実践事例をふまえて-」

東京には、東京弁護士会、第一東京弁護士会、第二東京弁護士会の三会
があります。このうち、第二東京弁護士会が他の二会に比べると、取り組みが
遅れているとか(第二東京弁護士会所属弁護士談)。

小生の話は、新学習指導要領「法教育」について、と、それに基づく具体的な
実践事例の紹介、特に「対立と合意、効率と公正」「幸福、正義、公正」の実践
事例について、でした。

1時間30分以上の小生の話に傾聴下さり、また懇親会でも多岐にわたる質問を
頂きました。

第二東京弁護士会の取り組みとして興味を持ったのは、「特別支援学校における
法教育」です。委員長のS先生が障害をもった子供の人権問題に関心が高く、
その関係で知り合った学校現場の先生方との「やりとり」の中で特別支援学校へ
の「法教育」を実践活動をされるようになったとのことです。旧知のN先生も関与
されているようですし、12月に実践を参観することになりました。

特別支援学校での「法教育」実践はほとんど聞いたことがないので、とても興味
があります。しっかり勉強してきたいと思っていますし、第二東京弁護士会の今後
の取り組みにも注目していきたいと思っています。
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by yasuhirohashimoto | 2012-11-19 00:00 | 教育のこと | Comments(0)

弁護士フェスタinKANAGAWA 2012。

http://www.yokoben.or.jp/news/event/2012/pdf/festa_pamph2012.pdf

弁護士フェスタ in KANAGAWA 2012 が、11月18日(日)に
横浜市開港記念会館で開催されます。

橋本は午前中と15時以降、仕事します。

10:30~  講演 「学校での法教育の取り組み方」 橋本康弘
13:00~      法に関する作文コンクール表彰式
13:45~      横浜弁護士会人権賞贈呈式
14:30~      劇「公平ってなんだろう~法教育ができること~」
15:15~17:00 パネルディスカッション
              橋本康弘
              田中良樹(横浜市立西金沢中学校教諭)
              山田剛輔(茅ヶ崎市立汐見台小学校教諭)
              糸井淳一(横浜弁護士会弁護士)
            コーディネーター
              佐藤 裕(横浜弁護士会弁護士)

是非、興味のある方は参加されてはいかがでしょうか。
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by yasuhirohashimoto | 2012-11-18 00:00 | 研究のこと | Comments(0)

ハワイ出張⑧。

シュミレーションを体験した後は、ジョンバーカイ先生と東川先生の車に分乗し、
ハワイ中心部から車で40分ほどのLEILEHUA HIGH SCHOOLへ移動。

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同校は12年前からpeer mediationを推進しており、学校カウンセラーの
部門にmediator部門(委員会?)が置かれている。同校は、2000人の生徒を
擁しており、うち、35%は近隣にある基地で軍人として働いているようだ。
同校は、ハワイ州の教育局が掲げるpeer mediationの定義を採用している。
その定義は、以下のような内容である。

*Self Directed Learners
*Community Contributors
*Complex Thinkers
*Quality Producers
*Effective Communicators
*Effective and Etgical Users of Technology

同校のpeer mediationは、校長先生の理解を得て、予算を毎年確保している
とのこと。mediatorを育てるには、よいトレーナーをfulltimeで採用することが
肝要とのこと。以前のブログにも書きましたが、ハワイ州ではこの分野の予算が
カットされていますので、拡大しづらい状況とのことでした。

peer mediationの役割は、問題が悪化する前に対応すること。同校では、
紛争が発生した場合、先生(カウンセラー)が同席した形で、紛争当事者と
mediatorがやりとりするとのこと。それも、授業中にやるので、mediatorには
相当の成績が求められる(それ以上に技量も求められる)とのこと。なお、mediation
の時間は1~2時間程度とのことでした。

mediationを行うことで具体的な暴力的事件に発展させない、事案を悪化させない
ことが大切とのこと。、(紛争当事者が)停学になることを避ける意味でもこの取組は、
意義があるとカウンセラーの先生はおっしゃっておられました。

なお、本年度途中まで発生している事件数は、33件。mediatorは2人(ハワイ方式
のようです)ですので、のべ66名のmediatorが問題の対処に当たったようです。

事件の原因は、無視やからかい、 精神的なハラスメント、お金の問題、疑いを募らせる、
などがあり、自殺につながる(可能性)のある事件や薬物濫用、妊娠の問題、などを、mediator
は取り扱わないようです。

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※写真は同校のmediatorの皆さん。第9学年の生徒さんがほとんどで経験は1年程度。

基本的には、自分たちよりも「下」の学年の問題に対処するようで、「上級生ぶった」対応
をするmediatorは排除する対応をとるようです。

生徒たちにこのプログラムに参加した理由を問うと、
「先輩からの薦め」「人間的な成長が見込める」「大学に入る際の基準の一つである」
といった回答が寄せられました。
またこのプログラムの意義を聞いてみると、
「怒りの感情をコントロールすることができるようになる」「我慢強くなる」「問題対処能力
が高まる」といった回答が寄せられました。
次に困った点について尋ねてみると、
「話を引き出すのが難しい場合がある(話を全くしない生徒がいる)」がありましたが、
あるmediatorの生徒さんは自身が逮捕されたことがある経験から、紛争当事者が
「心を寄せてくれる」場合があり、その場合は、話を引き出すことが比較的容易に出来た。
と述べていました。

また、カウンセラーの方には、mediatorの選び方について尋ねましたが、
「性別、人種、背景のバランスを取った人選」が必要であること、先述したように、成績が
良好な生徒であること、先生の推薦状3通が必要になることだそうです。

同校では、9学年全員にmediationの授業をしており、一部の生徒だけへの取組では
ないということもおっしゃっておられました。

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※写真は、世界平和を願うモニュメントを囲んでの記念撮影

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※写真は、学校側が用意してくれた昼食。とても美味しかったです。

この出張を通して考えたことは後日ブログにて。
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by yasuhirohashimoto | 2012-11-18 00:00 | 研究のこと | Comments(0)

ハワイ出張⑦。

ハワイ出張の最終日。まずは、ハワイ大学ロースクールへ。
ジョン・バーカイ教授から本日訪問する高校の概略と、mediation
を体験するプログラムを受ける。

紛争当事者とmediatorにそれぞれなりきり、シュミレーションする。
その際、紛争当事者それぞれが持つ情報について、とりあえず秘匿
しておく情報(個別面談の時のみ開示しても良い情報)と最初から開
示する情報が用意されており、mediatorは、ハワイ調停モデルと
言われる調停の段階を経つつ、双方がwin-winになるように合意を
作り上げていく支援をする。

まずは、mediatorによる「冒頭の陳述」。自分たちが、中立であること、
ボランティアであること、決定権を持ち合わせていないこと、ここで得た
情報は誰にも漏らすことがないことを、紛争当事者に伝えるところから、
始まる。

次に「紛争当事者の陳述」が行われる。紛争当事者は、前述した「最初
から開示する情報」のみを明らかにする。我々が行ったのは貸借問題
の調停。紛争当事者のAは、数ヶ月前にBに800ドルを貸したと述べ、
Bはそのお金をまだ返していないと述べる。そして、Aは、Bのオフィスに
行って、お金のことを尋ねたが、BはAに「帰れ」と言われたので、とても
憤慨したと述べている。一方Bは、一方にお金が無いときは気軽にお金
の貸し借りをしていたという。そして、BはAから2週間にわたって合計
500ドルを工面してくれたと述べる。Aはお金に困っている様子もなかった
ので、次期に返すつもりだったという。そうすると、Aが突然Bの事務所に
来て、金を返すように要求し、裁判にすると言い出した。などと述べる。

このような状況下で、彼らが秘匿している情報を含め、何とか情報を
引き出すために問いを発していく(open-endな問い)。これが実は、
かなり難しい。私はmediator役をしましたが、情報を出来る限り出させる
問いを発するというのは、相当の訓練が必要だと思いました。また、最終的
にはこの紛争を解決するための「落としどころ」を探っていく必要がある、
それを支援する、容易ではない、と感じました。

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ちなみに真ん中がmediator役、両端が紛争当事者です。
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by yasuhirohashimoto | 2012-11-17 00:00 | 研究のこと | Comments(0)

社会科教育12月号。

今月販売の明治図書の雑誌。
橋本研究室の院生お二人の研究に焦点を絞って、
説明しています。

「オンリーワン」の研究を目指して-学習指導要領を「乗り越えた」研究

『社会科教育』12月号、明治図書、pp.128-129.

M2のK君とM1のH君の研究内容を取り上げています。

興味のある方は是非読んでみて下さい。。
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by yasuhirohashimoto | 2012-11-14 00:00 | 研究のこと | Comments(0)

法教育科研・全体会(201211)。

過日今年度二回目の全体会合を開催しました。
議題は以下の通り。

(1)心理調査の内容・方法について
(2)国内の小学校段階における「法教育」の取り組みについて
(3)海外調査について

(1)を中心に議論を深めました。
そもそも心理調査のノウハウをあまり知らない段階で、質問紙を
作成していますので、心理学者の先生のご意見を受けながら、修正
を加えていくことになります。また、小学校1年生から6年生まで、
同じ質問紙で実施しようとすると、発達段階の違いもあり、特に低学年
向けの質問紙票をどう作ればよいのか、試行錯誤といった感じ。
ただ、今回の議論を経て、今年もう一度開催予定の心理調査ワーキング
である程度の形にはなりそうです。引き続き、関係の先生方、よろしく
お願いいたします。
(3)について。来年2月にオレゴン州ポートランドの「法教育」関連のNPO
組織を訪問したり、学校訪問する方向で調整することになりました。海外
調査もその内容が決まれば、このブログで紹介していければと思っています。
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by yasuhirohashimoto | 2012-11-13 00:00 | 研究のこと | Comments(0)

ハワイ出張⑥。

ちょうどハワイ出張の最中はアメリカ大統領選挙の当日。
選挙の関係もあり、この日の日程は訪問・ヒアリング調査よりも、
むしろ文献調査となりました。

夕刻、今回の参会者とともに明日の打ち合わせを行いましたが、
食事をともにしている中で、アメリカ大統領選挙のニュースが。。

敗北したロムニー候補の演説の後、オバマ大統領の演説。
同じフロアーにいる人たちが神妙に聞いていました。

ロムニー候補の演説もそうでしたが、勝者を讃えることの大切さ、
オバマ大統領のアメリカは一つになる(べき)といった演説を聴いていると、
アメリカ合衆国の国力がなぜ強いのか、しみじみと感じることができます。

ただ得票率が1パーセントしか違わないのに、大統領選挙人が100人近く
差がつくというのもどうだかと思いました。

以前渡米したときもちょうどアメリカ大統領選挙の日だったと思います。
アメリカ大統領選挙を2度、本場で拝見することができました。

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by yasuhirohashimoto | 2012-11-11 00:00 | 研究のこと | Comments(0)

ハワイ出張⑤。

二日目の午後は、先述のCathy先生の他に、Mid-Pacific高校のCathy Ching先生も
お見えになりました。同先生は、学校相談員的立場にあって、peer mediationを推進
されている方。同校は私学ですが、財団よりファンドをもらって、peer mediationを進め
ているとのこと。

*同校のメディエーターは30名程度。
*私人間での紛争は年に3~4件程度。
*高校生が問題を解決する?ので、全体的に事件は少なく、mediatorは、coflict management
に関する若い人を対象にしたワークショップなどを開催する際に業務に従事しているとのこと。
*トレーニングの時間は放課後と土曜日・日曜日を当てている。
*トレーニングの内容は、バーカイ先生に教えて頂いた内容と関連。
*一部の学校の授業でpeer mediationを行っている。
*高校のmediatorの「心得」で重要なのは、confidencially(他人にばらさない)こと。
これは、mediator共通の重要な「心得」である。

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by yasuhirohashimoto | 2012-11-10 00:00 | 研究のこと | Comments(0)

福井大学教育学部の社会科教育学担当者が日々感じること、研究のことなどを気の赴くまま記しています。


by yasuhirohashimoto
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