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近畿弁護士連合会法教育推進協議会シンポジウム

本日三つ目の更新

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昨日、「発達段階に応じた法教育」をテーマに、大阪弁護士会館でシンポジウムが開催されました。参加者は80名程度。少なめでしたが、宣伝をほとんどしていなかった(チラシの配布をしましたが、直前に学校に届いたようです、また弁護士会ホームページでの広報のみ)ので、仕方のないところ。私が担当したのは基調講演とパネリスト。

(1)「発達段階に応じた『法教育』-市民性育成を重視した学習の配列の場合-」と題するタイトルでの基調講演(30分)

これまで、社会認識形成を重視した学習の配列については、法制度学習、法機能学習、法原理学習、法反省学習、法批判学習を取り上げ、小・中・高校にそれぞれの学習がどう位置づけれられるのかについて講演したこと(法務省法教育推進協議会講演録第7回:なお、講演録については近日商事法務から大村敦・土井真一編『法教育を考える』として出版予定)があるのですが、今回は、紛争解決学習、システム参画学習、社会参加学習の場合、どのような配列が考えられるのかについて焦点を絞りお話しました。あくまで仮説を提示したものですので、今後更に考えていきたいと思っています。

(2)各単位会による法教育への取り組み(10分以内×6単位会)
  *大阪弁護士会「小学校対象の法教育」
  *京都弁護士会「模擬裁判指導」
  *兵庫県弁護士会「中学生対象の法教育」
  *奈良弁護士会「高校生対象の法教育」
  *滋賀弁護士会「消費者教育との協働」
  *和歌山弁護士会:「法教育教材作成の実践」

各弁護士会の取り組み、、これからのところもありますし、これまでしっかりやってきたところもあります。

(3)小学校における法教育授業(授業ビデオ放映)
  ①大阪府松原市中央小学校(25分)
  ②大阪市立西天満小学校(20分程度)

②は掘田弁護士が初めて学校に行き授業したもの。授業が非常にうまく、シンポ終了後、ある学校の先生が「天性のものだ!」とおっしゃっておられました。

(4)パネルディスカッション-小・中・高校の「法教育」実践の接続可能性-(50分)
  *船岡弁護士(近畿弁護士連合会法教育推進協議会副座長)
  *掘田弁護士(大阪弁護士会会員)
  *大西先生(松原市中央小学校教諭)
  *橋本


松原市の中央小学校での取り組み(カリキュラムの具体・実施体制・地域や子どもの評価)を土台にして、今後中央小学校での取り組みを踏まえて、中学校段階ではどのような取り組みが考えられるのか、そして今後近畿弁護士連合会としてどのような実践を行うべきなのかについて私からアドバイスしました。「心理的アプローチもカリキュラム設計の論理として『あり』だが、生徒個々は違う成長をする。むしろ、カリキュラムの妥当性・正当性をしっかり主張できるものを作る必要がある。そのためには、論理一貫したカリキュラムにすることが最低限の条件であり、このようなカリキュラムを作る必要性があること」について触れました。

終了後、懇親会。会館そばで美味しいしゃぶしゃぶを頂きました。

近畿弁護士連合会法教育推進協議会シンポジウム_b0091443_1672285.jpg


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フィンランドから何とか無事に帰ってきています。帰り次第、ブログに書いたとおり、近畿弁護士連合会のシンポがありました。明日は日弁連委員会に出席するため上京します。
by yasuhirohashimoto | 2008-12-14 16:07 | 研究のこと

福井大学教育学部の社会科教育学担当者が日々感じること、研究のことなどを気の赴くまま記しています。


by yasuhirohashimoto