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日本公民教育学会第20回大会。

先週末、水戸市にある茨城大学へ。

日本公民教育学会第20回大会で自由研究発表を行うため。タイトルは以下の通り。

「社会的価値を扱う社会科授業構成」

新学習指導要領公民科「現代社会」の最初の項目でも「幸福」「公正」「正義」といった
価値的知識が取り上げられたのは周知だと思いますが、これまで価値を排除してきた
社会科(正確には科学主義社会科ですが)がある中で、価値を扱う社会科授業のあり方に
ついて社会科教育論的に考察を行いました。

「認識としての社会的価値」「方法としての社会的価値」に関わる社会科授業構成(論)を示し、
それぞれの授業(カリキュラム)構成の特徴と課題を説明しました。

また「方法としての社会的価値」に取り上げる「望ましい」授業として、
「性犯罪者のプライバシー問題」を挙げ、問題解決の方向性を議論する中で議論の構造に社会的価値の葛藤が含有することが重要である、と論じました。

発表の中でも言及しましたが、今回は社会科教育論的な発表でした。
同じ価値を見る時でも、経済や法、政治ではその見方は異なる(認識対象としての価値的知識は異なる)。その点を考察し整理する必要があります。課題が残る発表でした。

私が発表した部会は「法教育」の部会。多い時で広い教室の全ての席が埋まる程、ざっと数えて70名位?でしたし、常時20名程度は「聴衆」がおられました。他の部会(「聴衆」が5人とかの部会もありましたが)に比べると多かった。「法教育」、注目されているんですねえ。

今回の学会は参会者が200名ほど。例年よりも多かったと思います。大会事務局のK先生に伺ったところ、Y国立大学の学生さんがたくさん参会されていたようです。旧知のT学芸大学の学生さんもおられましたし、学会に学部生の時から参加し勉強しようといった心構えを持つ人が増えたのですね。私が学部時代の時とはだいぶ意識が違います(汗)。とても感心しました。

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学会の翌日は、水戸市にある「弘道館」や「偕楽園」など、水戸徳川家に関わる名所を散策しようと考えていたのですが、残念ながら大雨。散策は取りやめ、名物の「水戸の梅」「吉原殿中」を購入し、水戸を後にしました。
by yasuhirohashimoto | 2009-06-25 07:53 | 研究のこと

福井大学教育学部の社会科教育学担当者が日々感じること、研究のことなどを気の赴くまま記しています。


by yasuhirohashimoto