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NHK福井・「旬感ふくい人」へ出演しました。

過日、見出しのコーナーに出演しました。
毎週木曜日、NHK夕方のニュースのコーナー「旬感ふくい人」。

8分程度のコーナーなのですが、3週間前に30分程度の「電話取材」、2週間前に1時間程度のインタビュー、1週間前に30分程度の最終打ち合わせと、このコーナーのための準備が結構頻繁にあり、担当のAアナウンサーも大変そうでした。

当日はまずリハーサル。「台本」通りに進め、話をしました。私もそう緊張することなく、リラックスしていました。この感じだとうまくいくはず・・・

次はラジオの録音。12分のコーナーなのですが、こちらもそれなりに順調にすみました。

そして本番。Aアナウンサーが本番前、「先生、台本を持って行かないようにしましょうよ」というので、まあいいか、と思い、スタジオへ。スタジオでスタンバイしていると、Aアナウンサーが「台本通りに進めると緊張感がないので、違う質問しますので・・・(笑)」と言い出し、さすがに少し緊張気味。

あっという間の本番で、まあそれなりのことをしゃべったと思うのですが。いかがだったでしょうか。

本番が終わった後にAアナとお話する中で、「台本通りに進めないのは、突然振った質問にどのように答えるのか、それが意外に本音だったりするので。いつもそのようにしている。もし相手(私)が答えに詰まったら、それに対応できる答えを自分自身が用意する必要もあり、(自分自身も)緊張感を保てるんですよ」とのことでした。

翌日朝のローカルニュースでも再放送されていたのですが。

うちの教員はよくテレビ見てるんですね(笑)。会う人会う人に「見たよ!」と声かけられました。

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過日、神戸大学発達科学部附属明石小学校の研究大会に参加してきました。
目当てはI先生による「市民資質育成」領域の授業。

小学校5年生にあるCMを見させ、そのCMは何を意図して放送されているのか、受け手(市民)、送り手(企業)、作り手(番組製作会社)の立場から考えていくといった授業。その後、そのCMを流している会社から高額な情報料を提供されトラブルになっている状況を新聞記事などを使い説明し、再度CMを見て考えていきます。その際、受け手(このCMだと全て無料だと思い込む等)、作り手(表示が小さい、何回も無料と訴えている、説明不足)、送り手(依頼者としての責任があるのでは)といった三者から考察を深め、最後にこのような問題を防ぐための防止策についてグループで話し合うといった流れ。その際、企業や情報の送り手は自分たちの目的の達成だけでなく視聴者の立場に立ったCMづくりが必要になるといった考え方を基盤に防止策を子どもたちが提示していきます(薬品のように“ピンポーン”と音を鳴らし注意を呼びかけるようなCMにするといった意見が子どもから提示されました)。

この授業の良い点は「受け手」と「送り手」そして「作り手」の三者で考察していることでしょう。通常、前者二つだけで考えさせそうなのを、三つのすることで、「送り手」と「作り手」との関係も見ることができます。また、「法教育」的には、消費者の「情報不足」による消費者保護法制の必要性といった話につなげることも可能になる良い教材だと思いました。

それより何より、資本主義社会の企業活動の実際を取り上げているわけですから。「現実社会の授業」になっているということ。「受け手の思いや願いを実現する送り手」ではないということです。

同授業にはH教育大学のK先生もお見えになっていました。K先生は「中学校で授業を作る場合、どのように作れるのか、H県の先生方と共に考えていきたい」とおっしゃっておられました。授業ができあがるようだとこれも楽しみですね。

一度I先生の授業を拝見しようとは思っていたのですが、明石まで来て正解でした。同授業で見せた子どもたちの賢明な発言の数々。やはりそれを現実のものとしているのは、I先生による徹底した指導によるもの、子どもたちがまじめでしっかりノートをとって勉強する態度をしっかり育成していること。これが良い授業になる、第一条件であるのは間違いないところです。
by yasuhirohashimoto | 2010-03-12 17:45 | 雑記

福井大学教育学部の社会科教育学担当者が日々感じること、研究のことなどを気の赴くまま記しています。


by yasuhirohashimoto