敬老の日。
2007年 09月 18日
「天声人語」(朝日新聞9月17日)からの一部抜粋です。
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米国勤務から戻って間もないころ、エレベーターの中で舌打ちされたことがある。乗って行き先のボタンを押し、そのまま立っていた。すると、若い背広姿が「チェッ」と言いながら、脇から腕をぐいと伸ばして扉を閉じるボタンを押した。
米国では、ボタンを押さずに扉が閉まるのを待つ。それに慣れていたのだが、ここは日本でした。人が降りたときも、誰かがすぐさま「閉」を押す。「時間の無駄」と言わんばかり。待っても2、3秒だろうに、どうもせっかちである。
バスの中で高齢者が転ぶ事故が増えている、と聞いた。お年寄りは動作が遅い。迷惑をかけるのを案じ、止まる前に席を立つ。あげくに転ぶ例が多いと国土交通省は説明する。もたつくのを責める冷ややかな空気が、この国には濃いようだ。
~以下、略
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「天声人語」はコンパクトにまとまった、また世相を反映した記事。いつも拝読しているのですが、昨日の記事はどきっとしましたね。そういえば、私も「閉」を押してしまうから。
ただし高齢者に対するリスペクトは忘れてはいけないですね。肝に銘じないと。
皆さんはいかがですか。
なお、「天声人語」の続きは、以下のホームページで参照できます。
http://www.asahi.com/paper/column20070917.html