経済教育シンポジウム。
2008年 07月 14日
過日、同会に出席してきました。
私も、法関連教育の研究者というイメージがつきつつあるので、そろそろ路線転換?(笑)
今回のシンポジウムは、ある仕事でご一緒している、同志社大学のS先生からご紹介があったものです。
***
まず、前半の基調講演は、T中H蔵先生によるもの。皆さん、ご存じですよね。K泉内閣の閣僚です。T先生の講演のポイントは以下の通り。
□グローバル化・デジタル化が進む社会情勢で「経済の見方もグローバル化する」必要があること→「アメリカの銀行に電話をしたつもりが、その電話交換士として出てきたのはインドの人。インドに電話をしていた・・・」(電話交換士に支払うコストは通信代を考えてもインドで雇用した方が効率的ということ)
□経済政策は、政治のプロセス、民主主義のプロセス以外では決められないということ。
□メディアの役割が民主主義形成に果たす役割が大きいこと。
話はあっちこっち飛んでいましたが、なかなか興味深い講演でした。
前半のセッションは、前述S先生のコーディネートの下、大阪大学のO竹先生、T先生、「経済教育学会の代表幹事」である関西大学のI先生の語り合い。
ここでは、経済学を学ぶよりも経済政策を分析できることが今後必要な経済リテラシーであること。経済合理性を踏まえた意思決定ができる人間を育てることが大切であり、そのためには授業イメージとして、非合理性(例えばダイエットを先延ばしにすることの非合理性や、宿題を先延ばしにすることの非合理性)からのアプローチが肝要であること。これから求められる経済リテラシーは、人をまとめる能力であり、経済・経営・ファイナンスといったマネジメント能力が必要であるといったこと。等が意見として出されました。
後半の基調講演は、日銀の前の副総裁、I先生の「金融教育」について。また、後半のセッションは、弘前大学のI先生のコーディネートの下、岐阜大学のO先生や、大阪・狭山市の中学校の先生、民間研究機関の研究員の方の間での語り合いでした。
経済がわかるためには、法をわかる必要がある。様々な市場活動は、法の考え方に統制されている。その根底には正義と倫理がある・・・・ このご意見に共感しました。
***
法と経済を別々に学習する、現在の社会科(公民科)の学習指導要領がこのままで良いのかといった疑問を改めて持たされました。それぞれを個別社会科学として学ぶ単元構成と、法と経済(それ以外も)を切り結ぶ単元も必要になる・・・
ある先生は「総合社会科学」の必要性を論じておられましたが・・・
私も、法関連教育の研究者というイメージがつきつつあるので、そろそろ路線転換?(笑)
今回のシンポジウムは、ある仕事でご一緒している、同志社大学のS先生からご紹介があったものです。
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まず、前半の基調講演は、T中H蔵先生によるもの。皆さん、ご存じですよね。K泉内閣の閣僚です。T先生の講演のポイントは以下の通り。
□グローバル化・デジタル化が進む社会情勢で「経済の見方もグローバル化する」必要があること→「アメリカの銀行に電話をしたつもりが、その電話交換士として出てきたのはインドの人。インドに電話をしていた・・・」(電話交換士に支払うコストは通信代を考えてもインドで雇用した方が効率的ということ)
□経済政策は、政治のプロセス、民主主義のプロセス以外では決められないということ。
□メディアの役割が民主主義形成に果たす役割が大きいこと。
話はあっちこっち飛んでいましたが、なかなか興味深い講演でした。
前半のセッションは、前述S先生のコーディネートの下、大阪大学のO竹先生、T先生、「経済教育学会の代表幹事」である関西大学のI先生の語り合い。
ここでは、経済学を学ぶよりも経済政策を分析できることが今後必要な経済リテラシーであること。経済合理性を踏まえた意思決定ができる人間を育てることが大切であり、そのためには授業イメージとして、非合理性(例えばダイエットを先延ばしにすることの非合理性や、宿題を先延ばしにすることの非合理性)からのアプローチが肝要であること。これから求められる経済リテラシーは、人をまとめる能力であり、経済・経営・ファイナンスといったマネジメント能力が必要であるといったこと。等が意見として出されました。
後半の基調講演は、日銀の前の副総裁、I先生の「金融教育」について。また、後半のセッションは、弘前大学のI先生のコーディネートの下、岐阜大学のO先生や、大阪・狭山市の中学校の先生、民間研究機関の研究員の方の間での語り合いでした。
経済がわかるためには、法をわかる必要がある。様々な市場活動は、法の考え方に統制されている。その根底には正義と倫理がある・・・・ このご意見に共感しました。
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法と経済を別々に学習する、現在の社会科(公民科)の学習指導要領がこのままで良いのかといった疑問を改めて持たされました。それぞれを個別社会科学として学ぶ単元構成と、法と経済(それ以外も)を切り結ぶ単元も必要になる・・・
ある先生は「総合社会科学」の必要性を論じておられましたが・・・
by yasuhirohashimoto
| 2008-07-14 08:04
| 研究のこと